西武、“ポスト浅村”は誰? 筆頭は外崎、ドラ3ルーキーも大チャンス?
来季の二塁手候補は外崎、山野辺、山田ら
今年、10年ぶりのリーグ優勝を果たした西武だが、2年連続のリーグ優勝のかかる来季は、二塁手争いがポイントになりそうだ。不動の正二塁手だった浅村栄斗内野手が楽天へとFA移籍し、現在そこにぽっかりと穴が開いている状況だ。人的補償やトレードでの補強が思うように運ばなかった場合は、現有戦力の底上げが必須となる。そこで、ここでは、来季の西武で二塁のレギュラーを争いそうな“ポスト浅村”候補の6人をピックアップする。
○外崎修汰
2018年成績:119試合18本塁打67打点25盗塁 打率.287
昨季の成績を軸に考えた場合、来季の正二塁手の有力候補はこの外崎だ。今年は主に外野(80試合)と三塁(61試合)として出場を重ねたが、二塁手としても15試合に出場している。また、2017年には二塁手として50試合に出場し、59度の守備機会で無失策と堅実な守備を披露した。適正に関しての心配は無用と言えそうだ。
それでも二塁手として多くの試合に出場すれば、外野や三塁よりも守備での負担が増す。元々は遊撃手として一軍に昇格したユーティリティーは、攻守での活躍を維持できるか。
○山野辺翔
2018年ドラフト3位
今年のドラフトで、チームの野手としては最上位の指名を受けた山野辺は、いきなりレギュラー争いの有力候補として期待をかけられている。大卒社会人であり、現在のチーム状況は入団早々に訪れた大チャンスとも言うことができるだろう。
チームには、入団1年目から長年チームの穴だった遊撃のポジションを埋めた源田という素晴らしい”先例”も存在する。大卒社会人、ドラフト3位の内野手で機動力と堅守が持ち味と、両者には共通点も多い。山野辺は先輩と同様の救世主となれるだろうか。
○金子一輝
2018年成績:
(1軍)6試合1本塁打2打点0盗塁 打率.357
(2軍)97試合0本塁打29打点16盗塁 打率.257
ファームで着実に力をつけている金子一。今年は5月12日に1軍デビューを飾ると、同22日のソフトバンク戦ではセーブ王・森投手からプロ初安打初本塁打を放ち、パンチ力もアピールした。
◯山田遥楓
2018年成績:
(1軍)14試合1本塁打2打点0盗塁 打率.059
(2軍)87試合8本塁打34打点1盗塁 打率.264
数字以上のインパクトを残した若獅子として、山田の名前も挙げておきたい。今年は2軍で8本塁打を放ち、1軍でもプロ初アーチを描いた。2軍で主に務めたのは遊撃手と三塁手だが、まだ22歳だ。訪れたチャンスを生かし、熱いプレーでチームを盛り上げたい。
○呉念庭
2018年成績:
(1軍)8試合0本塁打1打点0盗塁 打率.091
(2軍)92試合0本塁打40打点7盗塁 打率.273
正遊撃手候補の1人として成長が期待されたが、源田の活躍によって一気に立場が厳しくなった呉。今季は2軍で打率.273、出塁率.381と優れた選球眼を発揮している。内野全ポジションをこなせる点も持ち味であるだけに、今度こそ競争を勝ち抜きたい。
○水口大地
2018年成績:
(1軍)10試合0本塁打0打点0盗塁 打率.000
(2軍)84試合1本塁打21打点15盗塁 打率.296
水口は、今年1軍での出場は10試合のみで無安打だった。56試合に出場して打率.280だった2017年から、一歩後退した印象は否めない。しかし2軍では二塁手としてチームトップとなる58試合に出場し、3割に迫る打率を残している。来年の6月には30歳となるだけに、節目のシーズンを過去最高の1年にできるか。
これまでにも、成長した選手が主力の抜けた穴を埋め、チーム全体の底上げにつなげた“好例”が埼玉西武には多数存在する。ピンチをチャンスに変えて、新時代を担う選手たちが新たな戦力として一本立ちすることを期待したい。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)