井口体制1年目を終えたロッテの戦力整理…4選手が現役引退、助っ人3選手放出
最下位から巻き返しを図るも、借金22の5位に終わる
井口資仁新監督が就任し、新体制で船出した2018年のロッテ。前年の最下位からの巻き返しを図り中盤まではAクラスを狙える位置につけたが、最終的には59勝81敗3分に終わり、3位日本ハムと15ゲーム差の5位に終わった。
ボルシンガーこそ活躍したものの、その他の助っ人勢は総崩れとなり、特に打線は、ほぼ純和製チームで戦いを余儀なくされた。シーズン中盤にはリードオフマンとして活躍していた荻野貴を故障で欠くようになり、そこからチーム状態は一気に沈んでいった。終盤には本拠地で14連敗を喫し、みるみると上位との差を広げられていった。
3年ぶりのAクラスを目指す来季に向け、ドラフトでは3球団で競合した藤原恭大外野手を1位で獲得。2位でも即戦力投手の東妻勇輔投手の指名に成功。その一方で岡田や根元といったベテラン勢が現役を引退し、2選手が戦力外、そして、期待を裏切った助っ人3選手が自由契約となった。
ここでは今季ロッテで現役引退や戦力外、自由契約となった選手たちの実績を振り帰ってみたい。
◯岡田幸文外野手(現役引退→BCリーグ栃木コーチ)
作新学院高、日大(中退)、全足利クラブと渡り歩き、2008年の育成ドラフト6位でロッテへ。1年目の春季キャンプからのアピールが実り、いきなり開幕前に支配下に昇格。俊足好守の外野手として2011年にはレギュラーに定着し、41盗塁を記録。2011年、2012年と2年連続でゴールデングラブ賞を獲得した。2013年以降、レギュラーから陥落し徐々に出場機会を減少させ、今季は55試合の出場に止まり、現役引退した。プロ入りから2501打席連続無本塁打はNPB記録。さらには2016年から続いた59打席連続無安打も野手登録選手のNPB記録となっている。通算910試合2247打数573安打0本塁打119打点142盗塁、打率.255。
◯大隣憲司(現役引退→2軍投手コーチ)
京都学園高、近大を経て2006年の希望入団枠でソフトバンクへ入団。2年目の2008年には22試合に登板し11勝をマーク。2012年にはキャリアハイとなる12勝をあげた。2013年にはWBCの侍ジャパンメンバー入りし、シーズン途中には国指定の難病「黄色靭帯骨化症」と診断され、手術を受けた。2014年に復帰を果たすと、7月27日のオリックス戦で422日ぶりに白星をあげ、シーズン終盤、ポストシーズンと大活躍した。だが、その後は成績が下降。2017年オフに戦力外となりロッテへ移籍したが、今季も2試合だけの登板に終わった。通算141試合52勝50敗0セーブ0ホールド、防御率3.36。
◯根元俊一(現役引退→1軍内野守備走塁コーチ)
花咲徳栄高から東北福祉大を経て2005年の大学生・社会人ドラフト3位で入団。今季が13年目だった。巧打の野手として3年目の2008年には110試合に出場。その後は低迷が続いたが、2012年には133試合に出場して初の規定打席に到達し、リーグ最多の40犠打を決めた。2013年も123試合に出場したが、その後は徐々に出場機会が減少。若手の台頭もあり、今季は28試合の出場に終わり、現役を引退した。通算838試合2333打数583安打31本塁打204打点、打率.250。
◯金澤岳(現役引退→2軍バッテリーコーチ)
矢板中央高から2002年のドラフト6位でロッテへ。今季がプロ通算16年目。1軍デビューは6年目の2008年で、その後も控え捕手としてチームを支えた。2013年には正捕手だった里崎の故障もあってキャリアハイの56試合に出場。その後は田村ら若手の台頭で出場機会は限られた。通算177試合330打数76安打1本塁打27打点、打率.232。