元ヤクルトの林昌勇が現役引退へ「ファンに申し訳ない気持ちと感謝」
ヤクルトでは08年から12年まで通算128セーブ 昨オフに起亜を自由契約となっていた
ヤクルトで守護神を務めた林昌勇投手が11日、現役引退する決意を固めた。韓国メディアが報じている。
林昌勇はサイドスローから最速160キロの直球を武器に2008年から5年間にかけてヤクルトで抑えとして活躍。日本球界では239試合に登板して11勝13敗128セーブ、防御率2.09の成績を残し、韓国代表としても2009年WBC決勝でのイチロー外野手との対戦をはじめ多くのファンの記憶に残る投球をした。
日本を離れてからはカブスを経て韓国球界に復帰し、古巣の韓国プロ野球サムソン、そして2016年からは起亜でプレー。昨年はチーム事情で先発に転向し勝ち星を挙げるなど日韓米通算1000試合登板も達成した。42歳となった今でも140キロ中盤の直球を投げていたが、昨年オフに起亜を自由契約になってからは獲得する球団がなく、今回の引退決意に至った。
韓国メディア「OSEN」では「林昌勇、引退表明」との見出しで紹介。記事によれば、林昌勇の代理人を務める「スポーツインテリジェンスグループ」が引退を明らかにしたという。林昌勇は「急に引退を決めたことで今後についてはまだ悩んでいる段階だが、これからは選手ではない立場で韓国球界発展のために寄与したいと考えている。これまで応援してくださったファンの皆さんには申し訳ない気持ちと同時に感謝したい」とコメントしている。
プロ生活24年という長い選手生活の中で最優秀救援や最多セーブのタイトルを獲得。その一方でマカオでの賭博問題など選手生命の危機に陥るなど、まさに波乱万丈といえる野球人生を送ってきた。今後の第2の人生でも日本のファンにみせた「快投」を期待したい。
(豊川遼 / Ryo Toyokawa)