“東北の安打製造機”は社会人無安打デビュー「気持ちが上がりすぎた」
20年ドラフトでプロ入りを目指す東京ガス楠は4の0も…チームは逃げ切り勝ち
■第74回JABA東京スポニチ大会予選リーグ 第3試合
東京ガス 5-4 東海理化
2020年ドラフトでプロ入りを目指す東京ガスの楠研次郎外野手が11日、東京スポニチ大会予選リーグ第3試合・東海理化戦(神宮)で”社会人デビュー”。「3番・右翼」で先発出場したが、4打数無安打に終わった。チームはエース・臼井浩投手が8奪三振、8安打4失点で完投勝利。東海理化の追撃を振り切り、5-4で逃げ切った。
楠は富士大で1年春から8季全てで打率3割を超えてリーグ10連覇に貢献。2度の首位打者、7度のベストナインに輝き、リーグ史上2人目の大台突破となる102安打をマークした“東北の安打製造機”だ。新人ながら3番で起用されたものの、この日は自慢のバットから快音を響かせることはできなかった。走者が塁に出た状況で全ての打席がまわってきた。「緊張した。“打ちたい”という気持ちが上がりすぎてしまった」。デビュー戦については「(学生時代と)全然違う。社会人に入って、今までで一番緊張しました」と振り返った。
昨年11月にチームに合流し、この日が初めての公式戦となった。4打席無安打に終わった楠だが、山口太輔監督からは「彼の対応力はすごい。どのコース、どの球種が来ても自分のスイングができる。チームではピカイチです」と評価が高い。
2年後のプロ入りを目指す楠にとって、大学同期でプロ入りを果たした佐藤龍世内野手(西武)、鈴木翔天投手(楽天)の活躍は発奮材料の1つだ。「(話題は)耳に入ります。刺激になりますね。追いついて、追い越したい」と目を輝かせた。
(安藤かなみ / Kanami Ando)