広島ジョンソン2回6失点も信頼揺るがず 佐々岡C「自分の球投げるだけでいい」
ローテ争う九里は2ストライクから2ラン被弾し4回2失点「もう少し厳しいところに」
■日本ハム 13-0 広島(オープン戦・12日・マツダ)
広島のローテ候補2投手の明暗が別れた。12日、マツダスタジアムで行われた日本ハムとのオープン戦。ローテの軸として期待される左腕クリス・ジョンソン投手と、当落戦上の右腕である九里亜蓮投手の投球は対照的な内容となった。
この日先発したのは、ローテ入りが確定しているジョンソン。オープン戦2試合目の登板となったが、2回を投げて被安打7、6失点の乱調で、開幕に向け不安を残した。立ち上がりから先頭打者の西川にヒットを打たれ、2死後に四球と味方のエラーで満塁のピンチを作った。この回は無失点で切り抜けたが、2回に安打に四死球、守備の乱れも含めて大量失点を喫した。ジョンソンは「今日はコントロールが悪かった。全ての球種のバランスが悪かったし、試合の中で修正することができなかった」と、多くを語らなかった。
ジョンソン、大瀬良、野村、床田の4人のローテ入りが確定的な現状で、5回から5番手として登板した九里。岡田、新外国人のローレンスらと残る椅子を争う立場にある。3イニングを無失点に抑えた九里だが、4イニング目の8回に横尾に2ラン本塁打を打たれて4回2失点の結果に終わった。
2球で2ストライクと追い込んだ直後の被弾で、九里も「(打たれた)3球目はもう少し厳しいところに投げなければいけなかった」と反省。「ホームランは2ストライクからのボールだったから」と指摘した佐々岡コーチだったが、「ホームランとその後の四球が余計だったが、その前の投球は良かった」と評価した。
先発候補の2人の明暗が分かれたが、同コーチの評価に変わりはない。ジョンソンに関して「試合の中で修正できなかった。メンタルの問題もあるかもしれないが、シーズン中はそんなことがないように、今は自分のフォームで、自分の球を投げるだけでいい」と信頼感を示す。
その一方で、九里については「まだ岡田もローレンスもいるから」とローテ当確とはいかず、「縦の変化がうまく使えていないところがあったし、変化球に頼ってしまうところがある。まずは強い真っ直ぐを投げること」と課題を課した。リーグ4連覇に向け、課題とされているのが投手陣の整備だが、シーズン開幕まで、先発陣のサバイバルはまだまだ続きそうだ。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)