元オリ・カラバイヨは“独立リーグ史上最強打者”―現役時代の成績が凄すぎる
昨季限りで現役引退、ベネズエラ出身のスラッガーが独立リーグに残した足跡
あまり大きな扱いではなかったが、今季、日本の独立リーグ史上最強の打者が引退を表明した。ベネズエラ出身のフランシスコ・カラバイヨだ。
カラバイヨは1983年10月、ベネズエラ北東部の町・アナコの出身。18歳でヒューストン・アストロズとマイナー契約。地元ベネズエラのサマーリーグでの打撃が評価されて、2003年には渡米し、アストロズ傘下のマイナーで2007年までプレーした。この時期のマイナーには、ハンター・ペンスやベン・ゾブリストなどがいたが、カラバイヨは2007年にAAのコーパスでプレーしたのが最高位。MLBに昇格することはなかった。
長打力は注目されたが、四球が極めて少なく、出塁率が低かった。また外野手としても守備範囲が狭かったことがメジャーに昇格できなかった原因ではないかと思われる。
2008年は、米独立リーグでプレーしたが、2009年に四国アイランドリーグ(現四国アイランドリーグplus)の高知ファイティングドッグスに入団。いきなり18本塁打、76打点で2冠王。打率は.359で2位だった。
翌2010年はBCリーグ(現ルートインBCリーグ)の群馬に移籍、打棒は引き続き好調で、7月まで39試合に出場して15本塁打を放つ。この打棒にオリックス・バファローズが注目して、7月9日に年俸500万円で契約。以後のシーズンで7本塁打を打った。この年のBCリーグではカラバイヨが退団後も本塁打数で追いつく打者が出てこなかったために、わずか3か月足らずで本塁打王になっている。
しかし、この年9月に左手首を骨折。翌2011年も完治せず、オフにオリックスを戦力外となる。
2012年は米独立リーグでプレーしたが、2013年に再びルートインBCリーグ群馬に入団。2シーズンプレーし2年とも本塁打王と打点王に輝き、2015年は再びオリックスに入団。5月までは3割近い打率をマークしたが、7月以降は出場機会を減らし、オフにふたたび戦力外に。この年12月には、プレミア12のベネズエラ代表として6番を打った。