西武、劇的勝利 多和田が2安打完封で今季初勝利、辻監督「勝たせたい一心だった」

西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】
西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】

9回に相手ミスでサヨナラ勝利、バントを決めた栗山に「信じていた」

■西武 1-0 オリックス(12日・メットライフ)

 西武がサヨナラ勝利で連敗ストップ。12日のオリックス戦(メットライフ)で先発した多和田が9回2安打完封で今季初白星をあげた。

 8回まで出たヒットは両軍合わせて4安打のみと緊迫した展開が最終回まで続いた。西武先発の多和田は7回2死まで完全投球の好投。9回に2死一、ニ塁とピンチを背負ったが、4番・ロメロに対してインコースにストレートを投げ切り空振り三振を奪い、試合の流れを一気に引き寄せた。

 9回裏、1死一、ニ塁で愛斗のセカンドゴロが相手のミスを誘った。併殺を急いだショート・福田の送球がライト方向に逸れ、ファースト・メネセスが捕球し損ねた間に一気にニ塁走者の外崎がホームイン。ライオンズのサヨナラ勝利で劇的な幕切れとなった。

 辻監督は「多和田が素晴らしかった。勝たせてあげたい一心だった。この勝ちは非常に大きい」と興奮した様子で話した。9回は無死からサヨナラのランナーが塁に出ると、この日2安打の栗山にバントのサインを送り、栗山がこれをきっちり投手前に打球を転がし走者を得点圏に進めた。「栗山のバントは2年ぶりかな。ピンチバンターを送ろうかと思ったけれど、日ごろからきっちり(バントの)練習をしている。栗山を信じていた」と指揮官はベテランの働きを絶賛した。

 また、7回に帰塁の際に右手小指を脱臼した外崎は一度ベンチに戻り、治療のタイムの間に自力で指の骨をはめなおして強行出場した。高校時代にも脱臼の経験があり、その当時も自力で治したという外崎は「自分は明日も出るつもりでいます」と話し、球場を後にした。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

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