日ハム栗山監督が信じ続けた大田の復調 「やっと泰示らしくなってきた」

日本ハム・大田泰示【写真:石川加奈子】
日本ハム・大田泰示【写真:石川加奈子】

今季初の猛打賞、2打点でチームを勝利率5割に導いた

■日本ハム 3-0 ロッテ(13日・札幌ドーム)

 日本ハムの大田泰示外野手が13日の本拠地ロッテ戦で3安打2打点と大暴れ。今季初の猛打賞でチームを勝率5割復帰に導いた。

 貴重な先制打を放ったのは3回だ。2死二、三塁からボルシンガーの直球を中前に弾き返した。「1打席目で感じたことを次の打席で生かせたと思います」と2点適時打に胸を張った。第1打席は外角のスライダーに空振り三振したが、第2打席は外角低めのボールになるスライダーに手を出さずにフルカウントまで持ち込むと、直球を2球ファウルした後、最後は143キロ直球を仕留めた。

 6回1死二塁で迎えた第3打席は、チェンから中堅フェンス直撃の二塁打を放った。オーバーフェンスまで数十センチという特大の当たり。相手の送球ミスも絡んでチームに3点を奪った。8回には東條から中前打。「チャンスで打って、チームが勝って良かったです。守りからリズムをつくって、攻撃に転じるファイターズの野球をまた続けていけばいい」と話す表情には充実感がにじむ。

 打率.342、5本塁打と絶好調だったオープン戦から一転、シーズンは開幕3試合無安打スタートとなったが、状態は上向いている。栗山英樹監督は「絶好調と好調は違って、本当にいい時にちょっと落ちると、(それでもまだ)すごくいいのに、本人にとっては落ちている感覚が出ちゃう。そうすると余計なことを考えたりする。そういう流れから来ているので『慌てるなよ』とずっと言っていた。やっと泰示らしくなってきた」と目を細めていた。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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