鶴岡の決勝犠飛生んだ確かな読み SB工藤監督「低めにビシビシくることない」
犠打やスクイズ失敗には苦言「サイン出たときは決めないと」
10日、ソフトバンクは巨人を2-1で下し、交流戦首位の座を守った。1-1で迎えた8回裏、1死満塁から鶴岡慎也がライトへ決勝の犠飛。“日本一点を取られない”菅野から2点目を奪って、9回はサファテが3者凡退で締めた。
8回1死満塁の場面。工藤公康監督は、この日、菅野相手に3打数2三振の鶴岡をあえてそのまま打席に送った。「満塁のなり方が(菅野の)ボールが浮いた状況だった。あそこで低めにビシビシくることはないと思ったし、変化球も多くなっていた」と判断し、鶴岡にスライダーを狙わせて、それが決勝犠飛につながった。
ソフトバンク打線は、2回に1死三塁、5回に1死満塁のチャンスを作りながら菅野を攻めきれなかった。しかし、工藤監督はそれも2点目の布石になったと語る。
「今日みたいな試合は体力的にも疲労がくるゲーム。そういうところを考えて、点が取れなくてもしっかりチャンスを作ることで後半に点を取れる展開になる。立ち上がりから菅野くんのストレートを狙わせたが、そのストレートを捉えていけば自然と(菅野も)変化球が多くなる。それができたことが2点目につながったと思う」
とはいえ、犠打の失敗やセーフティースクイズの失敗という拙攻には、きちんと反省を促した。
「(菅野は)いいピッチャーなのでバントをしづらい球を投げてくるが、その中で何とかしないとね。(3回の)今宮くんのは結果的にヒットになったけど、あそこはしっかりと送っていかないと。城所くんのセーフティにしても、もう少し状況判断して冷静であれば決められたかなと思う。セーフティースクイズなんかは、そういつもサインを出すわけにはいかないから出たときはしっかり決めてくれないと。特に(菅野は)普通に打って点が取れるピッチャーではないだけにね」