鷹はなぜヤフオクDにスポーツバーを? 球団の思いと狙い、背景にあったダイエー時代の“縁”
4月27日にヤフオクDに英国風パブ「HUB」がオープン、九州初出店となる
今季、大改修を行い、バックスクリーンのビジョンやコンコース、座席などを大幅に刷新したソフトバンクホークスの本拠地ヤフオクドーム。収容人数は4万人を超え、より一層のスケールアップを遂げた。さらに、現在、ドーム横には自社ビル「エンターテインメントビル(仮称)」を建築中と、様々な取り組みを次々に行い、その勢いには驚かされるばかりである。
そして、そのヤフオクドームに、4月27日にオープンするのが、英国風パブ「HUB」である。関東地方を中心に全国で100店以上を展開。街中で見かけたことのある人も多いはずだが、九州の人には馴染みは薄いだろう。それもそのはず。今回、ヤフオクドームでオープンするのが、九州初出店となる。
かつて「王貞治ベースボールミュージアム」があった場所を、大規模改修を機に一新。「王貞治ベースボールミュージアム」は建設中の新ビルに移転し、その場所に新たに「HUB」を作った。総座席数は全店舗で最大級となる222席。革張りの座席やパブらしいスツール席などが用意されている。
最大の売りはヤフオクドームのレフトスタンド沿いにガラス張りとなっている座席。ヤフオクドーム内が一望でき、もちろんソフトバンクの試合も観戦できる。ガラス沿いカウンター席などは予約制となるが、予約で埋まっていなければ、いきなり来店しても座ることは可能。チケット代はかからず、ドリンク&フード代金だけで座ることができる。
だが、なぜ、ホークスはヤフオクドーム内にスポーツバーを作ろうと考えたのか。
このプロジェクトを主導したゲストサービス部の大山隆太部長は、その思いと狙いを明かしてくれた。「福岡にはスポーツバーという場所があまりありません。スポーツが常に身近にある場所、そして、ホークスがビジターで試合をしている時でもファンが集える場所を、いつかこの場所に作りたいと思っていました」。ヤフオクドームの大規模改修に伴い「王貞治ベースボールミュージアム」が新ビルに移転。そのスペースが空いたことで、長らく思い描いていた構想を実現させるチャンスが巡ってきた。