ホークス工藤監督、デスパ打でサヨナラ勝ちに「あそこはすべて任せる」

ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】

デビューから13戦無失点だった甲斐野、嘉弥真が被弾も指揮官「勝つことで切り替えられる」

■ソフトバンク 12-11 楽天(3日・ヤフオクドーム)

 ソフトバンクは3日、楽天との首位決戦(ヤフオクドーム)で12-11で延長12回サヨナラ勝ち。両軍合わせて29安打、8本の本塁打が乱れ飛ぶ乱打戦を制し、4カード連続の勝ち越し。2位の楽天、日本ハムとのゲーム差は2.5となった。

 4時間55分に及ぶ熱戦は、延長12回デスパイネの今季2度目のサヨナラ打で幕を閉じた。松田宣の通算250号本塁打で始まり、牧原の手痛いエラーや汚名返上の好捕、グラシアルの復帰弾、甲斐野のプロ初失点、内川の代打同点打などなど、さまざまな要素が凝縮された一戦だった。

 試合後の工藤公康監督は「あそこは彼にすべて任せるという思いでいました」と、12回のデスパイネの打席を振り返った。テレビ用の取材を終えると大きなため息をついたが「疲れましたね」という報道陣の振りに「いやいや、勝ったら疲れなんてないですよ」と姿勢を正して対応を始めた。

 走者が出ると積極的にエンドランを仕掛けたが「その方がバッターも踏ん切りがついてしっかり振ることができますから。相手もやってこないだろうというところで仕掛けてみました」と工藤監督。12回のサヨナラ打もその仕掛けから生まれたものだ。

 ここまで13試合無失点を続けていた甲斐野が、まさかの2被弾でプロ初失点。嘉弥真も延長に入って勝ち越し弾を許したが、工藤監督は「投げたピッチャーも勝つことで気持ちを切り替えることができる。チームにとっても大きい」と、引き分け目前での勝利に目を細めつつ、「いい形でこの2試合をしっかり戦えたと思います」とあまりに対照的なスミ1勝利と乱打戦勝利で首位決戦に勝ち越せたことを喜んだ。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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