2000打点記念ボール、ファンが一転“返却”希望も…プホルスは「キープしていい」
当時はプホルスに渡すことを拒否したファン、一夜明けて「気が変わる」も…
エンゼルスのアルバート・プホルス内野手が9日(日本時間10日)の敵地タイガース戦でメジャー史上3人目となる通算2000打点の偉業を達成したが、その記念のボールが本人の手元に戻らず、米国で話題となっている。MLB公式サイトによると、持ち帰ったファンが一夜明けた10日(同11日)に本人に記念球を渡す決断を下したというが、本人は「彼が手に入れるのは相応しい」と話しているという。
プホルスは9日の試合で左腕カーペンターの直球を左翼席中段まで運び、今季6号ソロでハンク・アーロン(2297打点)、アレックス・ロドリゲス(2086打点)に次ぐ2000打点の大台に到達。こういった記念球は、スタンドでボールをゲットしたラッキーな観客から本人の手に戻ることが多いが、今回はファンがそれを拒否していた。
MLB公式サイトは当日、「プホルスの2000打点目のボールはファンのもとに」とレポート。「(ボールを捕った)イーライ・ハイズは試合中のインタビューで、ボールをプホルスに返却するか聞かれた。彼はボールをキープすると言い、両チームからのサイン付き記念品やプホルスと会う機会さえ断った」と伝えていた。
ただ、将来の野球殿堂入りが確実なレジェンドは全く気にしていない様子。金銭と交換することも考えるかと聞かれというが、記事の中で「彼がボールを見た時に、この試合のことを思い出せる。僕たちはファンのためにもプレーしているんだ。彼が喜んでくれることを望むよ。お金は一切払わない。彼にあげるよ。問題ない。彼にはキープする権利がある。ボールはスタンドに入ったのだから」と言及。もっとも、エンゼルス番を務める地元紙記者はツイッターで、このファンが記念球をオークションなどに出そうとしても達成したボールがどうか証明できないため、売ることはできないと指摘していた。
すると、一夜明けた10日(同11日)にMLB公式サイトは「プホルスの2000打点目のボールを手に入れたファンが決断」とのタイトルで記事を掲載。その中で「1日後、アルバート・プホルスがコメリカ・パークで打ったキャリア通算2000打点目となるボールを手に入れたファンは気が変わった」と伝えた。
ただ、「ファンのためにプレーしている」というプホルスの気持ちは変わっていないという。「彼がボールを返したがっていると聞いたが、彼はキープしていい。昨日言いたいことは言った。彼が手に入れるのは相応しいよ。ファンなのだから。それか、殿堂博物館に寄付してもいい」。ボールを受け取る気はないようだ。
価値あるボールは今後、どうなるのだろうか。
(Full-Count編集部)