西武辻監督、延長12回サヨナラ勝ちに「強い広島さん相手に…」
中村が12回執念のサヨナラ打「自分のスイングを貫いてくれた」
■西武 5-4 広島(交流戦・4日・メットライフ)
4日に行われた広島戦(メットライフ)で西武が12回裏に中村のタイムリーでサヨナラ勝利した。辻監督は「強い広島さん相手に初戦を取れたのは大きい」と勝利を喜んだ。
昨年のセ・パ王者の対戦は4時間半に迫る熱闘となった。4-4の同点で迎えた9回裏、代打・メヒアが左翼線を破る二塁打で出塁すると、続く金子侑のバント処理で一塁手・バティスタが痛恨の野選。さらに秋山が申告敬遠で勝負を避けられ、無死満塁とチャンスを広げた。しかし、レフト前に抜けようかという源田の鋭い打球を田中がライナーでダイビングキャッチし、三塁に送球。この打球で飛び出していた三塁走者の愛斗が帰塁できず併殺打となり、続く外崎が空振り三振に倒れて絶好機を逃した。10回も同様にチャンスを作ったものの得点できず、試合は最終回までもつれた。
12回は広島の7番手・菊池保から外崎、山川が連打でチャンスを作ると、無死一、二塁から森が申告敬遠で歩かされ、広島ベンチは中村との勝負を選択。中村は1ボール1ストライクから菊池保の高めシュートを左前に運ぶタイムリーを放ち、サヨナラ勝利をおさめた。
今季9試合目の延長戦で3度目のサヨナラ勝ち。辻監督は「外崎と山川が繋いでベンチが盛り上がった。中村はこれまでの野球経験で、余計なことを考えずに自分のスイングを貫いてくれた」とベテランの一打に目を細めた。先発の今井が7回で降りた後はリリーフ陣が無失点で繋ぎ、勝利を呼び込んだ。「広島さんは打線もしつこく、いい打者がそろっている。中継ぎ陣が素晴らしかった」とセ界の誇る強力打線を封じたブルペン陣を労った。
(安藤かなみ / Kanami Ando)