ドジャース移籍の北方悠誠に先輩・西岡がメッセージ「喜んでる暇はない」
自身も今季5号で打率.352と猛アピール、状態については「成績の通り」
米大リーグ・ドジャースとマイナー契約を結んだルートインBCリーグ・栃木ゴールデンブレーブス北方悠誠投手の激励壮行セレモニーが9日、本拠地の小山総合運動公園野球場での福島レッドホープス戦前に行われた。セレモニー後の試合では元阪神・西岡剛内野手の先制2ランなどで栃木が9-2で快勝。試合後にはメジャーリーガーとしての先輩でもある西岡が北方に激励のメッセージを送った。
「北方が上のレベルのところで野球ができるってことは、僕らまだBCリーグで残されてる選手はすごく励みになりますし、北方自身は喜んでる暇はないと思うので、今以上にたぶん過酷な場所に行くと思うんでね」と切り出した西岡。北方には「5年後、10年後にあのときあの経験が良かったなっていうふうに思うときが来ると思うので。そう思えるように苦しいことが待ってても、困難に立ち向かってほしいなとは思いますよね」と熱いエールを送った。
さらに「貪欲に一日一日過ごさないといけないと思うし。本当にこれからが勝負だと思うんでね。またその先にもたぶん2枚、3枚と大きな壁が立ちはだかってると思うんですよね、メジャーリーグに上がるまでは。それを一つ一つクリアしていくには、やっぱり自分との戦いになってくるので。自分自身に勝てるように、日々過ごしてほしいなと思います」とも。2011年、2012年とツインズに在籍し、メジャーの舞台でプレーした先輩として自身の経験に重ね合わせた。
一方で、北方の契約に自分自身も奮起したという。「夢を掴める人と、掴めない人って分かれてくるとは思うんですけど。それも結果論で、掴めなくても僕はいいと思ってるんですよね。でも掴めなくても、今目指してるこの期間を無駄にするか、マイナスにするかも自分自身だと思うので」とかつてのスター選手が、独立リーグで必死にプレーする姿を見せている。さらに「ここで契約してこの舞台にいる以上は、契約満了するまでは、無駄にすべき時間ではないと僕は思うんで。無駄にした人に限って、たぶん次の人生はすごく苦しくなると思うんです」と独立リーグでしのぎを削るチームメートにも金言を残した。
西岡はこの日のホームランで今季5号。3打数2安打で打率.352まで上昇した。自身の状態については「その成績の通りです」と話し、NPB復帰に向けて猛アピールを続けている。
(工藤慶大 / Keita Kudo)