NPB目指すBC茨城の21歳 チーム唯一の打率3割超「年齢的に来年までが勝負」
15連敗中のチームで打率.314の上杉泰賀、坂監督は「NPBに一人でも多く出す方針で」
唯一の3割打者が気を吐いている。15連敗(17日現在)とBCワースト記録を更新するリーグ参入1年目の茨城アストロプラネッツにあって、上杉泰賀内野手(21)は打率.314。夢はNPB入りで、バッティングと走塁を磨いている。2-11と大敗した17日の群馬戦でも、MAX148キロ左腕のトーレスに7回まで2安打に抑えられたが、1安打目が初回に右越え二塁打を放った上杉だった。
府中工業から全府中野球倶楽部で3年。野球をあきらめかけたが、トライアウトで茨城・坂監督(元近鉄、楽天、阪神)の目にとまった。「サードをやっていたが、ショートをやらせたら面白そうだと思った。スローイングが全然ダメだったが、足もあるし、最初は悪送球だらけだったが、今は普通にこなせるようになった。練習もしっかりやっている。NPBに一人でも多く出す方針でやっているが、本人も(NPBを)見ていると思う」と坂監督は成長を期待している。
独立リーグを渡り歩き、米独立リーグにも挑戦した小野瀬将紀主将兼守備走塁コーチにリードオフを含めて、走塁のテクニックを伝授され、7盗塁とアピールを続けている。打撃の成長も目覚ましく「自分でもここまで打てると思ってはいなかった。(スイングの際、右肩が)開かないよう、トスバッティングでも、色々やってもらっている」と上杉。「(数字を)見るのが怖い」と13失策を記録しているが、エラーをいかに減らし、打撃、守備ともNPBレベルへ上げていけるか。「年齢的に来年までが勝負です」と意気込んだ。
(細野能功 / Yoshinori Hosono)