3戦連発のトラウトが改めて語った、亡き同僚への思い「彼のためにプレーする」
カルフーン&大谷&シモンズ&トラウトが本塁打「通常通りに戻るのは良いことだけど…」
■エンゼルス 5-4 アストロズ(日本時間6日・ヒューストン)
エンゼルスは5日(日本時間6日)、敵地アストロズ戦に5-4で勝利した。「3番・DH」で3試合連続スタメン出場した大谷翔平投手が25歳の誕生日を自ら祝うバースデー弾を放つなど、メジャー屈指の右腕ジャスティン・バーランダー投手から3本塁打。さらに、トラウトは2番手ロンドンから最近3試合で4発目となる26号弾を放ち、この日は計4本塁打で5点をもぎ取った。チームを力強く牽引する主砲は試合後、1日(同2日)に急逝した同僚タイラー・スカッグス投手のためにプレーすることを改めて誓った。
先陣を切ったのはカルフーンだった。1点ビハインドで迎えた3回1死一塁の場面で、バーランダーから右中間へ運ぶ逆転2ラン。すると、大谷は2死走者なしの場面で高めの95マイル(約153キロ)直球をフルスイングし、センターに運ぶ豪快弾。バーランダーに1イニングで2本塁打を浴びせ、2点のリードを奪った。
1点を返されて迎えた6回はシモンズがソロ弾。さらに、8回にはトラウトが2番手ロンドンから3戦連発のソロ弾。一発攻勢でア・リーグ西地区首位のライバルを撃破した。
大谷が試合後に「カルフーン選手が打ってくれたのが、まずそれが大きかったと思います」と話したように、ムードメーカーの一発で流れが変わった。カルフーン自身も「良いスイングができた。シリーズ初戦に勝てたことはもちろん良かったよ」と満足げ。早くも昨季に並ぶ19本塁打に到達したが「今までより安定している。間違いなくナイスだよ。好不調はあるだろうけど、安定させられれば良いと思う」と自信を深めているようだ。
そして、トラウトは3日(同4日)の1試合2本塁打を含む3試合連続弾。オールスター前の26本塁打は、エンゼルスの球団タイ記録となった。そして、トラウトと大谷の「トラウタニ」コンビのアベック弾は今季早くも6度目、通算では10度目。相手にとっては間違いなく脅威となっている。
スカッグス投手の急死という悲劇の翌日、記者会見で涙ながらに同期入団の友への思いを語っていた主砲は、この日も「もちろん、通常通りに戻るのは良いことだけど、僕たちはまだ彼のことを考えている。彼は僕たちを見てくれている。彼のためにプレーするよ」と改めて語った。エンゼルスはアーリントンでのレンジャーズ3連戦を終え、この日からヒューストンでのアストロズ3連戦に臨んでいるが、クラブハウスにはスカッグス投手のロッカーが同じように準備されており、ユニホームなどがかかったままとなっている。誰一人として、亡き同僚のことを思っていない選手はいない。
地区首位アストロズとは10.5ゲーム差、ワイルドカードでは圏内まで4.5ゲーム差につけているエンゼルス。逆転でのプレーオフ進出はまだ十分に可能なだけに、選手たちの思いは一つになっている。
(Full-Count編集部)