元DeNA久保康友に“難敵”出現 体長8センチ巨大サソリ現る「出るぞ出るぞと…」
本拠地のあるグアナファト州にはサソリや毒グモなど危険生物が生息
メキシカンリーグのブラボス・デ・レオンでプレーする元DeNAの久保康友投手に16日、新たな“難敵”が現れた。本拠地のドミンゴ・サンタナ球場に毒を持つ体長8センチ超の大型サソリが出現。レオンのあるグアナファト州ではサソリが出ることは珍しくなく、特に暑い7、8月には街中や家の中でも見かけるという。今回は球場のスタンドで売るビール瓶を冷やす大型容器の中から見つかった。球団スタッフが発見した時点で既に死んでいたが、球場内でも倉庫などサソリが隠れやすいスペースがある場所からは毎年のように姿を見せるという。
グアナファト州にはサソリやセアカゴケグモなど猛毒を持つ危険生物が生息。地元メディアによると、同州では昨年1年間でサソリや毒グモに刺された患者に処方した血清の数は約4万本に上り、今年も1月から6月までの半年間で約2万本に達したという。メキシコではドゥランゴ州が最もサソリが多く出る州として知られており、球界関係者によると、ヘネラレス・デ・ドゥランゴの本拠球場では、暑い夏場になるとブルペンなどで頻繁にサソリが出現するという。
地元医師によると、グアナファト州もサソリ被害は多く、救急医療センターには毎晩にようにサソリに刺された患者がやってくる。グアナファト州にいるサソリは現地で「アラクラン」と呼ばれるもので、ほかの種類のサソリに比べて致死性は低いが、猛烈な痛みが生じ、舌など体が痺れることも。刺されてから2時間以内に病院で血清を投与しなければならないという。レオンのチームドクターも「サソリはクラブハウスの中に出ることもある。靴の中に潜んでいたり、服の裏側にくっついていることもあるので、着替える際には必ず靴や服にいないかチェックするように」と注意を促した。
久保は「チーム内にも刺されたことがある選手やスタッフがたくさんいるし、出るぞ出るぞと言われていたが、本当にいるんだと思った。生きた状態で見てみたいが刺されたくはないし、グラウンドで寝転がってストレッチをする時やクラブハウスにいる時は特に気をつけないといけない」と気を引き締めた。
なお、メキシコではウインターリーグのチームがあるソノラ州、シナロア州でもサソリが多く出現すると言われており、ソラノ州ナバホアではビジターチームが宿泊するホテルの複数の客室にサソリが出て、選手たちが駆除したこともある。
(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)