元巨人・桑田真澄氏の“魔球”に会場どよめき 軟式野球に登場し、空振り三振奪う
MLBドリームカップに今年も登場、「ストライクからボールになる」スライダーで会場沸かせる
軟式野球の第5回MLBドリームカップ全国決勝トーナメントの出場権を懸けた関東地区・東京Bブロック予選は12日、天王洲公園野球場で1回戦の残り1試合と2回戦3試合が行われ、巨人で活躍した桑田真澄氏が初戦の2回戦に登場。切れ味抜群のスライダーで空振り三振を奪い、会場を沸かせるシーンがあった。
桑田氏が選手兼総監督を務める桑田パイレーツは、東京楽天ゴールデンイーグルスと対戦。51歳の桑田氏は先発としてマウンドに上がった。ギャラリーがどよめいたのは、初回1死一塁の場面だ。打者の水崎茂雄さんを追い込むと、最後は首を振ってから投じた外角へのスライダーで空振り三振。現役時代のような切れ味抜群の1球だった。
試合後に「スライダーですね。ストライクからボールになる」と笑顔で振り返った桑田氏。首を振ってから勝負球を投げたことについては「初回は大事なので」とうなずいた。この日は1回を1安打無失点に抑え、その後はショートの守備についてチームを4-3での勝利に導いた。
三振に倒れた水崎さんは43歳。世代としては“ど真ん中”で、現役時代の桑田さんの下敷きも持っていた。過去にはクラブチームなどでも野球をやっており、元プロ野球選手との対戦は過去に何度かあるというが、スーパースターだった桑田氏については「(キャリアが)ぶっちぎりですね。立ち振舞がもう…」と“格”の違いを感じたという。「初球から全部カーブを狙ってたんですよ。桑田さんのカーブを打ちたいと」と振り返ったが、最後は“代名詞”のカーブではなく切れ味抜群の“魔球”スライダーで空振り三振。「3回くらい首を振っていて、絶対に真っ直ぐだと思ったんですよ。と思ったら、すーっと(曲がって)。完全に三振というボールで」と脱帽だった。
軟式野球でも“全力投球”の桑田氏。2度目の出場となった昨年は東京Aブロックを勝ち上がり関東地区代表決定戦へ進出したが、今年は優勝を狙っているという。この先も、現役時代さながらの投球が見られるかもしれない。