【U-18W杯】守備位置変更でスーパーR進出の日本、この先はどうするべき? 専門家は…

パナマ戦では堅守が光った【写真:Getty Images】
パナマ戦では堅守が光った【写真:Getty Images】

台湾戦では守備のミスが響いて敗戦も…パナマ戦は勝利「この布陣で行くのがいい」

■日本 5-1 パナマ(3日・機張)

 韓国・機張(きじゃん)で行われている「第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(全試合テレビ朝日系列・BS朝日・AbemaTVで放送)で、侍ジャパン高校日本代表は4勝1敗でオープニングラウンド突破を決めた。最終戦となった3日のパナマ戦は石川(東邦)の決勝3ラン、西(創志学園)の好投などで5-1で6回途中降雨コールド勝ち。前日の台湾戦では守備のミスが響いて敗れた日本は布陣は変えて臨み、見事に勝利を掴んだ。

 ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜の4球団で捕手としてプレーし、昨年まで2シーズンはヤクルトでバッテリーコーチを務めた野口寿浩氏は「スーパーラウンドもこの布陣で行くのがいいのではないでしょうか」と指摘。この先も守備を重視した形を取るべきだと話した。

 日本はこの試合、堅守を誇りながら前夜の台湾戦でミスが出ていた遊撃の熊田(東邦)をDHに回した。三塁には米国戦と台湾戦でDHだった石川(東邦)、遊撃には三塁だった武岡(八戸学院光星)を入れた形でスタート。2回にその武岡の悪送球で走者を出し、西が続く打者に右前打を浴びて2死一、三塁に。続く打者は投ゴロに仕留めたが、一塁手の韮澤(花咲徳栄)も打球処理に出ると、二塁・坂下(智弁学園)もベースカバーに入ろうとしたが間に合わず。西が誰もない一塁に送球してしまい、ボールはそのままファウルゾーンを転々。三塁走者の生還を許した。

 またもミスから失点。台湾戦が終わった時点で、熊田をDHで起用するのも1つの手だとしていた野口氏は「選手を変えてもミスが出てしまいましたね」としつつ、「ただ、それ以外を見ていると、パナマ戦で遊撃に入った武岡のほうが雨の人工芝でボールに対応できているように見えました」と分析。この先も悪天候の中で大会が進むことが予想されるだけに「この布陣で行くのがいいのではないでしょうか。この試合のほうがまだ対応できていたと思います」と話した。

 連携ミスで失点した場面については「プロでも難しい場面」だと振り返る。本職は遊撃ながら今大会では一塁に入る韮澤が打球処理に出てしまい、坂下のベースカバーも間に合わず。「(西と韮澤の)両方とも打球処理に行っていたので。でも、ああいう内野の守備は本当に難しい」。防げるミスがあったとすれば、快投を見せていた西が空いている一塁にボールを投げてしまったことだという。「(一塁に)いないと思ったら西が投げては駄目でしたね。入ってくれると信じて投げたのでしょうけど、ちょっと周りが見えていなかったのかなと思います。ただ、プロでもああいうプレーは出るので」と野口氏。選手を責めるようなプレーではなかったというのだ。

「選手選考のバランスとしては、もっと外野手を入れておけば…」

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