いつも一緒だった2人―ロッテ福浦和也の理解者サブローは「弟みたいな存在」
同じ高卒プロ入りで1歳違い、サブローは「弟みたいな存在。自分にとっては特別」
同じ高卒でプロ入り。年の差は1歳。だから一緒にいる時間が多かった。2016年に現役を引退したサブロー(大村三郎氏)と福浦和也内野手はいつも一緒にいた。寮生活をしていた頃はよくサブローの部屋に遊びに行った。福浦の部屋は当時の寮長の隣。だから、おのずとサブローの部屋に集まった。時にはサブローが留守でも部屋に入って、くつろいでいた。そういう仲だった。
「部屋では一緒にテレビを見ていたかなあ。お笑いなどのバラエティーとか。もう、弟みたいな存在。自分にとっては特別だった」
だからこそ16年のサブローの引退試合は特別な想いで見守った。
「アイツの泣いている姿を見て、オレも涙腺が緩んだ。号泣したいぐらいだった」
試合が終わり、セレモニーが始まると、直接、花束を渡した。肩に手を当てると「お疲れさん。ありがとう。サブはオレにとって兄弟だよ!」と話しかけた。そしてお互い、涙した。
「プロ入りして、嬉しい時も、辛い時も一緒だった。ファームでも一緒にいる時間も長かった。よく野球の話をしたなあ。打撃の話が中心だったけどね。フォームの話で、ああでもない、こうでもないってよく議論をぶつけあっていたよ」
寮では食事を終えると2人で室内練習場に向かった。電気をつけ、交代交代に投手役を務めて打った。いつまでも打った。そしてフォームの改善点を繰り返し話し合った。
「ここをこうすればいいんちゃうかとか、ああしようとか。そういう話を室内で延々としていた。それはお互い1軍の選手になってからも続いた」とサブローは懐かしそうに振り返る。