10年間すべて異なる開幕投手 DeNA石田にかかる「真のエース」の条件とは
10年連続すべて異なる開幕投手、ラミレス監督が描くエース像とは
果たして、横浜に真のエースは誕生するのか――。
DeNAのアレックス・ラミレス監督は石田健大投手を3月31日のヤクルト戦(神宮)の開幕投手に指名した。昨季7勝の井納、8勝の今永という候補もいたが、対戦相手との相性などデータを重視するラミレス監督は、昨季のヤクルト戦3登板で2勝0敗、防御率1.00と好成績を残した3年目左腕に初の大役を託した。
これで前身の横浜時代の2008年・寺原隼人(現ソフトバンク)から10年間、すべて異なる投手が務めることになった。開幕投手といえば、エースが担う重責。毎年入れ替わることは、三浦大輔(開幕投手7度)以降、「エース」と呼ばれる投手が定着しなかったという歴史でもある。
では、石田は長年のチームの壁を打ち破り、待望のエースとなれるのだろうか。
カギとなるのが、ラミレス監督が常々口にする「エースの条件」だ。昨年、同様に年明け早々に開幕投手に指名した山口に対し、こう言っていた。
「エースである以上、10~15勝はしてほしい。投げる試合はすべて完投するつもりで投げてほしい」
言い換えれば、求めるのは「2桁勝利」と「完投能力」。それが、石田にとって克服すべき最大の課題となる。打線の援護に左右される前者より、とりわけ重要となるのが後者だろう。