DeNA、代打サヨナラ弾の乙坂起用は「120%フィーリング」 ラミレス監督「思い出したんだ」

DeNAのアレックス・ラミレス監督【写真:荒川祐史】
DeNAのアレックス・ラミレス監督【写真:荒川祐史】

ラミレス監督「こういう劇的な終わり方があるというのは、想像しがたい」

■DeNA 6-4 阪神(CS・6日・横浜)

 DeNAは6日、阪神とのクライマックスシリーズ(CS)1st第2戦に6-4で劇的サヨナラ勝ちを収め、1勝1敗とした。4-4で迎えた9回1死一塁で代打で登場した乙坂智外野手が、阪神の5番手岩崎から右翼席へサヨナラ2ランを放った。DeNAは7日の第3戦に勝つか引き分ければ、巨人とのファイナルステージに進む。

 ラミレス監督は試合後、「こういう劇的な終わり方があるというのは、想像しがたい」と頬を緩めた。サヨナラの場面、代打の候補として考えていたのは佐野と乙坂。普段から「データ8割、フィーリング2割」と話す監督はこの2試合の先発などもデータ重視で選んだが、この代打起用は「120%フィーリング」とデータを“無視”した。それはとある「場面」が「フラッシュバックした」からだという。

「場面」とは2017年10月15日、敵地で行われたCS1st第2戦。強い雨によりぬかるんだグラウンドでの激闘となった、あの一戦だった。「乙坂が打った3ランを思い出したんだ」。同点で迎えた7回に乙坂が放った一発が、まるで予言のように頭に浮かんだ。

 だからこそ「バントの考えはなかった」といい、乙坂が最初に取ったバントの構えは本人の考えによるものだったと明かした。乙坂が岩崎と対戦したのはこの打席が初めてで「いいピッチャーなので、あれこれ考えるより自分のスイングをしよう」と強くコンタクトすることを心掛け、バットを振りぬいた。「自分の力で勝ったとは思わない、みんなで勝ち取ったかなと思います」と乙坂はうなずいた。

 まるで当時の焼き直しのような展開となったが、乙坂自身は「あの時(の本塁打)は左翼(方向)で、今日は右翼(に入った)。球場も違いますし、あまり覚えてないし…」と“フラッシュバック”はなかったそうだ。ただ、「CSという試合で、自分の中で高ぶるものがあった」と話す。

 2017年の阪神とのCS1stは初戦黒星からスタートしたが、その後2連勝。ファイナルステージで広島を倒し、日本シリーズまで駆け上がった。今年はその再現ができるだろうか。

(Full-Count編集部)

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