マリナーズ、MLB未経験の23歳と異例の6年26億円契約のワケは…「人として信じてる」
2017年ドラフト1巡目のホワイト、メジャー未経験での長期契約は史上4例目
マリナーズは25日(日本時間26日)、メジャー未経験で傘下2A所属のエバン・ホワイト内野手と6年総額2400万ドル(約26億1600万円)で契約したことを発表した。AP通信が伝えている。
ホワイトは2017年ドラフト1巡目(全体17位)で指名された23歳の一塁手。今季は2Aで92試合に出場し、打率.293、18本塁打、OPS(出塁率+長打率).838の成績を残しており、特に一塁守備では高い評価を得ている。今回の契約は6年総額2400万ドル(約26億1600万円)にプラス3年の球団選択権を加えたもので、最大で9年総額5500万ドル(約59億9300万円)になる。
MLB公式サイトによると、メジャー未経験の選手の長期契約は史上4例目と珍しい。2014年にはアストロズがジョン・シングルトン内野手と5年契約をし、最初の2年で計114試合の出場に終わるなどリスクも伴う。しかし、ジェリー・ディポトGMは「我々のよく知る、まだメジャーデビューを果たしていない選手とこのような契約をしたことは、選手としての強みだけでなく、人として信じているからです。球団として、大変簡単な決断でした」と記事内で語っている。
メジャーでは通常の場合、サービスタイム(メジャーでの登録日数)が年俸調停権を得られる3年に達するまでは最低保証年俸56万3500万ドル(約6100万円)でプレーし、4年目からFAになる6年目にかけて年俸が急上昇していくシステムとなっている。ホワイトはこの長期契約によって、6年間の成績に関わらず定額の年俸を受け取ることができる反面、期待以上の活躍をしても年俸の上昇は望めなくなる。
MLB公式の有望株ランキング全体58位、球団内4位と将来を期待されているホワイト。記事内では「軽く考えてはいません。たくさん考えましたが、こうすることが1番だと思いました」と語っている。来季は一塁のレギュラーとしてプレーするとみられ、そのメジャーデビューに注目が集まる。
(Full-Count編集部=AP)