5位に沈んだ日本ハムの戦力整理… 田中賢らが現役引退、新助っ人2投手退団
ドラフトは社会人投手中心、新外国人としてビヤヌエバ、バーヘイゲン獲得
昨季は3位でクライマックスシリーズに進出した日本ハム。栗山政権8年目となった今季はさらなる躍進を狙ったが、8月に9連敗を記録すると、8月から9月にかけても8連敗。8月の球団ワースト記録となる月間20敗が響き、65勝73敗の5位に終わった。
新外国人としてジャスティン・ハンコック投手とジョニー・バーベイト投手、オリックスから金子弌大投手を獲得して臨んだシーズンだったが、両助っ人が結果を残せず。昨季10勝のマルティネスが相次ぐ故障で1軍登板なし、ローテーションの柱である上沢が6月18日に打球を左膝に受けて、残りのシーズンを欠場する誤算もあった。打線では右手有鉤骨骨折で出遅れた2年目の清宮幸太郎内野手と、台湾プロ野球で打率4割を2度マークした王柏融外野手が苦戦した。
来季は栗山監督の続投が決定し、球団最長の9年連続の指揮を執る。投手陣の再整備にも着手し、新助っ人としてメジャー通算127試合に登板しているドリュー・バーヘイゲン投手の加入が決定。前巨人で昨季メジャーで20本塁打のクリスチャン・ビヤヌエバ内野手も獲得した。ドラフトでは1位の河野竜生投手、2位の立野和明投手、4位の鈴木健矢投手と社会人の好投手を多く指名した。
その一方で中村勝投手や岸里亮佑外野手ら7選手が戦力外(高山、高濱は育成再契約)となり、ハンコックとバーベイトは揃って退団が決定。田中賢介外野手と實松一成捕手が現役を引退し、計11人の戦力整理を行った。それでは今季で引退、戦力外となった選手たちの実績などを振り返ってみよう。
○田中賢介(現役引退)
東福岡高から1999年のドラフト2位で入団。2006年に二塁手のレギュラーに定着すると、打率.301をマークし日本一に貢献。2013、14年にはメジャーにも挑戦し、2015年に復帰すると2016年には再び日本一に輝いた。NPB通算1619試合5319打数1499安打48本塁打486打点203盗塁、打率.282。
○實松一成(現役引退)
佐賀学園から1998年のドラフト1位で入団。2005年まで控え捕手としてプレーしたが、2006年開幕直前に巨人にトレード移籍。2018年から2軍育成コーチ兼捕手として復帰していた。通算516試合825打数137安打20本塁打58打点、打率.166。巨人のバッテリーコーチに就任した。
○ジャスティン・ハンコック投手(自由契約)
カブスから今季、日本ハムに加入。セットアッパーとして期待されたが5月に右肩を痛め、出場選手登録を抹消されて帰国。7月には再来日したが復帰することなく8月に再び抹消され、わずか8試合の登板に終わっていた。
○ジョニー・バーベイト投手(自由契約)
タイガースから今季、日本ハムに加入。先発、中継ぎとして様々な起用にも応えたが、西武相手には3試合連続で炎上するなど打ち込まれた。23失点中18失点を西武から喫したのが響き、15試合の登板で防御率5.63の成績だった。
○中村勝投手(戦力外)
春日部共栄高から2009年ドラフト1位で入団。2010年に初先発初勝利をマークすると2014年には8勝を挙げた。しかし、2017年にトミー・ジョン手術を受け、2018年は1軍登板なし、今季は1試合の登板に終わっていた。通算60試合15勝17敗0セーブ0ホールド、防御率4.07。
○田中豊樹投手(戦力外)
日本文理大から2015年ドラフト5位で入団。2017年には19試合に登板して3ホールドをマークしたが、右足の靭帯を損傷。今季は1軍登板なしに終わっていた。
○立田将太投手(戦力外)
大和広陵高から2014年ドラフト6位で入団。2018年の西武戦でプロ初登板し、1回無失点に抑えたが、1軍ではこの1試合の登板のみだった。
○森山恵佑外野手(戦力外)
専修大から2016年ドラフト4位で入団。長打力を期待されたが、1軍では11打数で9三振を喫するなど、ヒットを打てなかった。
○岸里亮佑外野手(戦力外)
花巻東高では現エンゼルスの大谷翔平投手の1学年後輩で、2013年ドラフト7位で入団。2014年にはファーム全試合に出場し、ヤクルトの山田哲人内野手が持っていた高卒新人最多安打記録の106本を更新する107本を放つと、1軍でも1試合に出場して2安打。2017年には1軍で7試合に出場したが、今季は出場なしに終わっていた。
○高山優希投手(戦力外→育成)
○高濱祐仁内野手(戦力外→育成)
(Full-Count編集部)