「福岡発 売り子名鑑」目指すはホークス就職、1日約290杯を誇る売れっ子
三塁側内野席をホームにするホークスファンの4年目ベテラン
球場の新たな“エンターテインメント”になっている「売り子」。美女どころといわれる福岡で働くアサヒビール、キリンビールの両メーカーの売り子を不定期連載で紹介する「福岡発 売り子名鑑」の第11回をお届けする。
今回はアサヒビールの「ゆき」さん、だ。
福岡市内の大学に通う「ゆき」さんは、売り子4年目を迎えるベテランだ。過去には、1日で約290杯を売り上げたこともあるという、ヤフオクドームでも指折りの売れっ子の売り子。大学4年生となり、就職活動と並行して、主に三塁側内野席で汗を流している。
大学入学を機に売り子の世界へと飛び込んだ。もともと野球が好きでダイエー時代からホークスファン。「友達に誘われて、ノリでやってみたんです」と言うが、始めた当初は「本当にきつくて、3連戦のうち1試合に出るくらい。キツすぎて、やりたくなくて、気晴らしに行く感じ。野球が見られるので」というくらいの感覚だった。あまりのキツさに、誘ってきた友人は1日で辞めたという。
「さすがに1日で辞めるのはちょっと、と思って。火が着いたのは2年目になってから」
元来、負けん気が強いという「ゆき」さん。「ランキングに入るようになって、それで一気にやる気が出ました。誰にも負けたくないと思うようになりました」。そこからはランキング上位の常連となり、積極的に仕事をするうちに、やりがいも感じるようになった。
「今でもツライです。3年やっていても、全身痛くなりますし」と、売り子の仕事の厳しさは何年経っても変わらない。ただ、それ以上に「お客様が喜んでくれたりしますし、自分も成長出来る。人との接し方も学ぶことが出来る。試合終わった後の達成感とか、嬉しさはキツさをこえます」