大谷翔平の6年ぶり外野手の実現は? マドン監督「何ができるかを考える」
二刀流・大谷の起用法は?マドン監督「どんなことでも考えるよ。選手を守りすぎることがいいと思っていない」
エンゼルスのジョー・マドン監督が28日(日本時間29日)、大谷翔平投手を外野手として起用することを検討すると明かした。大谷の外野手出場は日本ハム時代の2014年から遠ざかっている。知将として知られる指揮官は「日本ではやって、成功したんだよね? どんなことでも考えるよ。私は選手を守りすぎることがいいと思っていない。彼が健康ならば、何ができるかを考えるよ。彼と話さなければならない。直接目を見て話し、彼の考えを聞きたい」と前向きに検討する考えを示した。
これまでに大谷は6年ぶりの外野手出場について、「守ってはみたいですけど。自分の可能性を広げていくことになりますし、もしかしたら、チームとしての幅を広げていくことにもつながるかもしれないので」と意欲を見せている。エプラーGMは昨年12月のウインターミーティングで、「まずは医療に関わる方たちに(判断を)任せたい。医療的に(外野を守ることで)どのようなリスクが関わってくるのかを理解しないといけない。ただ、右肘の内側側副靭帯損傷から復帰しようとしている選手に対して、そういったことは望み過ぎかなと思う」と話していた。故障のリスクなどを含め、慎重に協議することとなりそうだ。
マドン監督は大谷を投打同時に出場させる「リアル二刀流」にも前向きな姿勢を示している。「彼が投げる日に打つという考えは気に入っている。だが、キャンプに入って、オオタニ、医療スタッフ、ビリー(エプラーGM)や皆と話し合って、皆で考えなければならない。私1人が決められることではない。もっと情報が必要だ」。今季は右肘のトミー・ジョン手術から復帰1年目でイニング数や球数に制限がかかる見込み。「イニング数や球数投球回は管理する。0から200にはいけない。慎重にならなければならない。オオタニのプランに関しては、皆からもっと情報を得て考えなければならないよ」と話した。
また、エプラーGMは大谷の投手復帰の時期が5月にずれ込む可能性を示唆している。指揮官は「どうなるか分からない。(スプリングトレーニングで)ミッキー(キャラウェイ投手コーチ)らと話し、何がベストか考えるよ。まだ分からない。すでに話し合いもしたが、まだ結論は出ていない」と話すにとどめた。
この日は米カリフォルニア州オレンジ郡内のホームレスの収容施設(オレンジカウンティ・レスキューミッション)を訪問。施設関係者に夕食を振る舞った。かつて監督を務めたタンパ、シカゴでも同じような活動をしているが、「施設とプログラムが素晴らしい。今までで最高かもしれない。モデルを必要としているなら、ここがそうだ」と話した。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)