大谷翔平、5月投手復帰へ順調 二刀流継続を新監督は“確約”「長い目で見たい」
キャンプ地で今年初のブルペン入り、投手コーチも「打撃コーチと連携しなければ」
23日(日本時間24日)にアリゾナ州テンピでのスプリングトレーニングで今年初めてブルペン入りしたエンゼルスの大谷翔平投手。5月のメジャーでの投手復帰を目指して、順調にリハビリを続けている。マウンドに立てば、二刀流も復活することになるが、ジョー・マドン新監督は「長い目で見たい」と明言。二刀流としての起用を続けることを“確約”した。
大谷がブルペン入りしたこの日、ビリー・エプラーGMは「これ(ブルペン入り)は5月中旬のメジャーリーグ復帰に向けてです」と説明。あらためて、順調に行けば約3か月後に大谷がメジャーのマウンドに上がる見込みであることを明かした。
ただ、そこで二刀流右腕をどのように起用していくかも大きなポイントになる。打者としては基本的にはDHで出場し、登板日の前後は出場しないという日本ハム時代の起用法を踏襲した1年目のような使い方になるのか。それとも、メジャー屈指のアイデアマンである知将マドン監督には何か違ったプランがあるのか。もしくは、体への負担などを考えて、二刀流での起用から徐々に打者か投手のどちらかに専念させる形を取っていくのか……。
キャラウェイ投手コーチは「彼にとっては本当に難しいね。打撃コーチと私は常に話しているよ。我々には簡単だが、彼にとっては本当に難しい。本当に良い打者と投手でいるために両方のルーティンをこなさなければならないのは彼だからね。とても難しいことだよ。私としては、打撃コーチと連携しなければならないだけだよ」と話す。二刀流として最大限のパフォーマンスを引き出せるよう、チーム内では密な意見交換が行われているようだ。
マドン監督も「彼に対してはすごく面白い選手だと思うし、僕としては今の過程を続けた上で長い目で見て、最終的にどんな感じになるかを見守りたい」と、二刀流での起用を続けることを“確約”。さらに「彼が二刀流として成功すれば、プロでもマイナーリーグで取り入れることができるし、大学野球でもそういうことで二刀流で育てることも出てくるのではないか」と、大谷の成功が今後の野球界を変えていくとの見方を示した。
2018年に大谷が二刀流として鮮烈な活躍を見せたことで、米球界ではすでに二刀流を目指す選手が増え始めている。後に続く選手たちに確かな道を作るためにも、今季は重要なシーズンになりそうだ。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)