15億円差復帰の衝撃 黒田の広島復帰は“日本球界最高”の補強
メジャーでも年俸19億円は超一流選手ばかり
ヤンキースからフリーエージェント(FA)となっていた黒田博樹投手が、広島復帰を決めた。今季の年俸は1600万ドル(約19億2000万円)だったが、広島との契約は4億円プラス出来高(推定)。15億円の落差を気にすることなく、古巣への愛情を貫いた右腕の男気あふれる決断に称賛の声が相次いでいる。
前年に19億円も稼いでいたバリバリのメジャーリーガーが、日本の球団に移籍した前例はなく、その衝撃は大きい。外国人選手に例えた場合、どのクラスの選手が来ることになるのか。打者と投手で違いがあることなども踏まえた上で、1つの物差しとして、年俸で比べてみたい。
メジャーでは、実働3年で年俸調停の権利を得られる。さらに、FAとなってからは年俸が跳ね上がる傾向にあるため、すでにスターとしての地位を確立していても、若手ならば年俸が安いことは多い。今季のMVPを受賞したエンゼルスのマイク・トラウトは、2012年に本格的にメジャーでのキャリアを積み始めたため、今年の年俸はわずかに100万ドル(約1億2000万円)。来季以降から新たな契約となり、跳ね上がっていく内容となっている。
そのため、ここに並ぶのはキャリア豊富な選手が多い。さらに、年俸が各年によって変わる複数年契約の選手がいることも十分に理解した上で、単純に2014年の契約が黒田の1600万ドルに近い選手を探してみた。すると、超一流の選手の名前ばかりが並ぶ。
同じ先発投手で言えば、タイガースのアニバル・サンチェスが1580万ドル(約19億円)。昨年、ア・リーグの最優秀防御率(2.57)をマークした右腕だ。さらには、エンゼルスのジェレッド・ウィーバー、C・J・ウィルソンは、それぞれ黒田とほぼ同程度の1620万ドルと1650万ドル。今季、ア・リーグ最高勝率だったエンゼルスを牽引したダブルエースで、ウィーバーは2012年に20勝、今年は18勝で最多勝に輝いてる。
打者では、タイガースのイアン・キンスラーが1600万ドル。昨オフ、プリンス・フィルダーとの大型トレードでタイガースに移籍した俊足選手は、2011年に32本塁打を放つなど、パンチ力も兼ね備える。守備も一級品のメジャー屈指の二塁手だ。