青木宣親、日本人で43人目の「MLB投手」に MLBでは今季10人の野手が登板
野手登板はMLBの“苦肉の策”、日本人の野手登録の登板は2015年イチロー以来
ヒューストン・アストロズの青木宣親は、6月30日(日本時間1日)のニューヨーク・ヤンキース戦の9回表にマウンドに上がり、6人の打者と対した。
4-10とリードされた展開で、ロナルド・トレイエス、タイラー・ウェードは歩かせ、クリス・カーターに左翼に二塁打を打たれ1失点。続くブレット・ガードナーは右犠飛で2失点目、ジャコビー・エルズベリーの遊ゴロの間に3失点目。最後はアーロン・ジャッジを中飛に打ち取った。
外野手登録の青木の登板はもちろん初。NPBでも投手経験はない。
これでMLB公式戦のマウンドに上がった日本人投手は、1964年の村上雅則以来43人目となった(オーストラリアとの二重国籍のマイケル中村を含む)。完了を記録した投手は36人目だ。野手登録での登板は2015年のイチロー以来となった。
NPBでは野手登録の選手が公式戦のマウンドに上がることは、めったにないが、MLBでは珍しいことではない。
ヒューストン・アストロズでは今季は青木が初だが、昨年は一塁手のタイラー・ホワイトと、捕手のエリック・クラッツが各1度マウンドに上がっている。
いずれも今回の青木のケースと同様、大差がついた展開でのマウンドだ。MLBの選手枠(アクティブ・ロースター)は、8月31日までは25人。NPBの1軍選手登録より3人少ない。その陣容で、NPBより19試合多いペナントレースを戦う。勝敗に関係がない大差がついた負け試合に野手をマウンドに上げるのは、投手の消耗を防ぐための“苦肉の策”なのだ。