広島緒方監督、フライを見失ったバティスタ擁護「次に生かしてもらえれば」
先制点を奪われた直後の2死二塁で左翼への飛球を見失う
広島は4日、マツダスタジアムで行われた巨人戦に0-3で敗れ、対巨人戦の連勝が7でストップした。打線がわずか4安打に終わり、今季5度目の完封負けに緒方監督は「(チャンスを)生かせないような投球をされてしまった」と、7回無失点の田口に脱帽の様子だった。
初回に先頭打者の田中が二塁打を放ち、送りバントで1死三塁としたが丸、鈴木が倒れて無得点に終わると、その後は6回に連打で無死一、三塁のチャンスも生かせなかった。2イニングのいずれも鈴木、丸の強烈なピッチャー返しがライナーとなり、田口に好捕された不運はあったが、その他は3者凡退が4度と打線が奮わなかった。
先発の野村は6回2失点で降板。野村は「悔しいし、先制点を与えてしまったのが申し訳ない。粘りきれなかった」と消え入るような声だったが、緒方監督は「(野村)祐輔はよかったね。持ち味を出したピッチングをしてくれた。(失点した6回は)1点で終わるところを、余計な1点が入ってしまったから」と、先制点を奪われた後の2死二塁の場面で、レフトが守備範囲のフライを見失うミスを悔やんだ。
記録は二塁打となったが、タイムリーエラーとも言うべき致命的なミスを犯したバティスタは「照明が入ったわけではない。あの時間帯はボールが見えにくい。最初は見えていたが、途中からは全く見えなかった」と肩を落とした。それでも緒方監督は「1回のミスでどうこう言うつもりはない。今までずっとデーゲームで青空の下でやっていた選手だから」と責めることはなく、「こういう経験をして、次に生かしてもらえれば。周りが言うほど、(守備が)下手な選手じゃないからね」と、育成からシーズン途中に支配下契約した助っ人をかばった。
完封負けでチームの連勝は3でストップし、巨人戦は4月25日以来の敗戦となったが、緒方監督は「また明日から、しっかりウチの持ち味を出したゲームをしたいと思います」と気持ちを切り替えていた。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)