史上最年少で通算250犠打達成 ソフトB今宮、犠打世界記録更新は可能か
犠打世界記録は川相昌弘の「533」、更新の可能性は十二分?
まだ、スタンドに空席が目立つ試合開始直後に、その記録は達成された。ソフトバンクの今宮健太内野手。5日のオリックス戦(ヤフオクD)の初回、今季32個目の犠打を決め、通算250犠打を達成した。
オリックス先発はエースの金子千尋。先頭の明石が左前安打で出塁すると、きっちり役割を果たした。初球はバントの構えでボール、2球目はバスターでファール、3球目、4球目は再びバントの構えでボール、そして3ボール1ストライクの5球目、ボールの勢いをしっかりと殺し、投前に犠打を決めた。その直後に柳田が右前適時打。節目のバントは先制点のお膳立てとなった。
250犠打はプロ野球史上19人目。2009年のドラフト1位で大分・明豊高からプロ入りした今宮は今季で8年目。「そういうところでゲームに出られるようになってきた。これからも怠らずにやっていきたい。もっと成功率を高めてやっていきたい」という今宮。2013年、2014年とシーズン最多犠打記録となる62犠打を決めるなど、小技の正確さと鉄壁の守備で遊撃手の定位置を獲得した。25歳11か月での250犠打達成は、川相昌弘(現巨人3軍監督)の28歳10か月を抜き、史上最年少での達成だ。
現代の“バントの名手”となっている今宮。にわかに期待されるのが、通算犠打記録の世界記録の更新だ。犠打の歴代最多記録は川相氏の533犠打。これは、エディ・コリンズのメジャー記録512犠打を越え、世界記録としてギネスにも認定されている。川相氏が23年間で積み上げた数字だが、今宮は現在25歳と若いだけに、記録更新の可能性は十二分にあるだろう。