米3000安打間近の名打者、時速100キロの超遅球を捉えるかと思いきや…
ベルトレおなじみの“膝突き”ホームランが出るかと思いきや…
予期せぬ出来事が起きた時、人は想定外の動きを見せることがある。5日(日本時間6日)に行われたレッドソックス戦で見せたレンジャーズ三塁手ベルトレの“膝突き”が大きな話題を呼んでいる。
史上31人目のメジャー通算3000安打まで残り25本としたベルトレ。名三塁手としても知られるベテランは、打席で見せる面白リアクションでも知られている。その代表例が、低めの球を右膝を突きながらスイングし、ホームランにしてしまう“神業打撃”だろう。
8-2とレンジャーズ大量リードで迎えた6回。2死から打席に立ったベルトレは、レッドソックス3番手アバドと対戦。初球84マイル(約135キロ)のチェンジアップを見逃した直後の2球目だった。アバドが投げたのは初球と同じチェンジアップ。だが、なんと時速62マイル(約100キロ)という超スローボール。打席のベルトレは身体を回してスイングするかと思いきや、球速差35キロにバットが出ず、右膝を突いたまま見送り、ストライクを取られてしまった。これには、さすがのベルトレも思わず苦笑いだ。
ベルトレが超遅球に惑わされてしまったのは、他にも理由がありそうだ。実はこのアバド、速球は97マイル(約156キロ)にも達する豪腕投手。ベルトレの打席でも94マイル(約151キロ)を記録し、打席内での球速差は51キロに及んでいた。レンジャーズのダルビッシュ有投手がスローカーブで打者を幻惑することは有名だが、ベルトレはまさにアバドの術中にハマってしまったようだ。
この打席は遊撃ライナーに倒れたベルトレだが、今季中の3000安打達成は確実と言えそうだ。