先発転向後は5戦4勝 ソフトB石川、首位決戦へ「いつもと同じ。それだけ」

ソフトバンク・石川柊太【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・石川柊太【写真:藤浦一都】

「-0.5差」で楽天と首位攻防戦、第1戦に先発「自分に勝つことは大前提」

 前半戦最後のヤマ場を託されても、気負いは全くと言っていいほどない。ソフトバンクの石川柊太投手。11日、楽天との首位攻防第1ラウンドに先発するが、10日にヤフオクドームで行った練習後には「いつもと変わらず、前半戦最後の登板だからとか、首位攻防だからといって、力を入れるわけではないですね。いつもと同じ。それだけです」と、これまで通りの冷静な姿勢を貫いた。

 今季途中に中継ぎから先発に配置転換され、5試合で4勝をマーク。現在、2試合連続で7回1安打無失点の好投を続けている。「自分の持ち味、出来ることをやれば、結果が出るというのに対しては手応えは感じている」とする一方で、心の中には「アウトローにビシビシ投げるとか、変化球をきっちりコースに投げ分けることとかは出来ないので。練習でやれること以上は出来ない」との思いは揺らがない。

 この想いには、1つの信念がある。創価大野球部には、継承されている指針「心で勝て 次に技で勝て 故に 練習は実践 実践は練習」との言葉があるという。「多くを求めすぎないこと。結果を求めないことで、相手と勝負ができる。欲とか、そういう所で自分に勝たないと、相手には勝てない。よく自分と勝負してはいけないと言いますけど、自分に勝つことは大前提だと思います」というのが、石川の考え方だ。
 
 マイナス0.5ゲーム差で追いかける楽天との直接対決。相手の先発は、エースの則本だ。「点がなかなか入らない確率は高い。そこで欲が出ないようにしないといけない。外国人選手、ウィーラー、ペゲーロ、アマダーはキーになる。押せる所はしっかり押していかないと、2巡目、3巡目で苦しくなる。攻める所はしっかり攻めていけたら」という25歳の右腕が、鷲退治の先陣を切る。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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