ダルビッシュがNPB球宴2試合開催に提言「球宴がみんなの憧れにはならない」
1試合のみ開催のメジャー球宴は「選手間でステータスになる」
11日(日本時間12日)に開催される第88回オールスター戦を前に、10日(同11日)、球宴選出選手が会見を行った。2014年に続き、通算4度目の選出となったレンジャーズのダルビッシュ有投手は、メジャーのオールスターについて「アメリカは価値の作り方がうまい」と話した。
メジャーは30球団ある上に、オールスターは1試合のみ。ファン投票と選手間投票、監督推薦を合わせても、選ばれるのはリーグから32選手だけだ。これにホームラン競争出場選手、出場辞退に伴う追加招集選手を合わせても40人に達するか否かとなる。
一方、日本のオールスターは、今季は2試合行われるが、3試合だった時代もある。日本では2007年から2011年まで5年連続で選出されていたダルビッシュは、「日本は数年前だと3試合とか、見る方も完全に飽きると思うんで、2試合もいらないんじゃないかと(思う)」と、オールスター戦が複数行われることに疑問を投げかけた。
「1試合にして、ちゃんと出る資格(価値)を高めないと、オールスターがみんなの憧れにはならない。(メジャーでは)やっぱり選手間でオールスターに何回出たって、かなりのステータスになるけど、日本ではそれはないです」
2015年に右肘靱帯再建手術(トミー・ジョン手術)を受けて以来、初の球宴選出に「またここに、こんなにすぐに戻ってこれるとは思わなかったんで、すごくうれしいです」と素直に喜びを表現したのも、メジャーの球宴が“選ばれし者”しか参加できない舞台であることを知っているからだろう。
9日(同10日)の前半戦最終戦で先発したため、今回は球宴のマウンドに上がることはできないが、健康な身体を取り戻し、再びこの晴れ舞台に戻れたことは大きな意味を持つだろう。
(佐藤直子 / Naoko Sato)