【球界名場面】笑いあり、感動あり… 斉藤和巳、“ラスト登板”で城島健司との懐かしコンビ再結成
ファン感動の引退セレモニー「マジで泣きそう」
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて開幕の無期限延期が決まったプロ野球。選手、ファンにとってはもどかしい時間が流れているが、こんな時こそ過去の名場面を振り返り、少しばかり気分を晴れやかにしてみるのはいかがでしょう? ここでは過去に数々の有名人が登場した始球式を回顧。これを見て、少しでもファンの方々が笑っていただけたり、心を癒していただけたら幸いだ。
2013年9月28日、ヤフオクドーム(現PayPayドーム)で行われたソフトバンク対西武戦で始球式を務めたのは、この年、シーズン中に現役引退を決断したソフトバンクの斉藤和巳さんだった。右肩の故障で7月末に現役引退を表明。この試合では引退セレモニーが行われ「メモリアルピッチ」として斉藤氏はマウンドに上がった。
捕手を務めたのは、2000年代前半にエースと正捕手としてバッテリーを組み、2003年には最優秀バッテリー賞を受賞した城島健司氏(現・会長付き特別アドバイザー)。懐かしのバッテリーの再結成にファンの大きな感動を呼んだ。
いつも通りに駆け足でマウンドに向かった斉藤氏。城島氏とコンビを組むと、投じたボールはまさかのハーフバウンドになった。これには斉藤氏も城島氏も思わず苦笑い。場内の拍手と歓声に押されるように“もう1球”となった。続く2球目もショートバウンドに。これにはベンチ脇で見守っていた恩師の王貞治球団会長も思わず笑顔を浮かべ、スタンドも爆笑だった。
投球はさらに続き、3球目もまさかのショートバウンド。これには再びスタンドが笑いに包まれ、西武ベンチの渡辺久信監督(現GM)も爆笑した。そして、ついに4球目、ボールは三塁側に逸れたものの、ノーバウンド投球に“成功”し、場内は大きな拍手に。場内は大きな拍手に包まれ、城島氏から花束が手渡された。
2003年には20勝をマークするなど、魂のエースとしてホークスを牽引した斉藤氏。右肩の故障で苦しんだ日々が伝わってくる最後のユニホーム姿に「パーソル パ・リーグTV」の動画にはファンから「投げ方はかわらない」「こんなにボロボロになるまでホークスで投げてくれたんだよな」「やべーマジ泣きそう」「ホークスの絶対的エース」とのコメントが寄せられていた。