初8強ふじみ野、敗退も実り多き夏 転勤した恩師の前で奮闘「感謝の気持ちで」
強豪・花咲徳栄に完敗も、創部以来初のベスト8に進出
第99回全国高校野球選手権埼玉大会第12日は23日、県営大宮と市営大宮の2球場で準々決勝が行われ、24日の準決勝は浦和学院-春日部共栄、花咲徳栄-山村学園の顔合わせとなった。創部以来初のベスト8へ進んだふじみ野は、花咲徳栄に1-9で完敗。春季大会準々決勝に続いての7回コールド負けを喫した。
3連覇を目指す花咲徳栄は先発に左打者を6人も並べ、準々決勝までの4試合で44得点の猛打ぶり。そこでふじみ野の和泉大介監督は、2年生左腕・梅沢駿平を初先発させた。
「(5回戦で)浦和実業の左腕が変化球を使い、花咲徳栄を抑え込んでいたことを参考にした」
ところが1回に失策と盗塁、四球が絡んで先制されると、5番・須永光(3年)に3点本塁打を浴びていきなりの4失点。3回にも2安打に失策、2四球が重なり、梅沢と継投した同じく左腕の辻本大季(3年)で3点を献上。花咲徳栄の活発な打線に和泉監督の思惑は崩壊した。
ふじみ野は2013年、大井と福岡が統合された新設校で、野球部も創部5年目と歴史は浅い。それでも前任の山崎警監督が着任するとメキメキ力をつけた。就任3年目の昨秋は、準々決勝で強豪の春日部共栄に2-3で敗れるも、堂々の8強入り。昨春にしても3回戦で花咲徳栄と2-3の競り合いを演じている。
社会人野球の西濃運輸を経て、教職の道へ進んだ山崎監督は、富士見時代には07年の春季大会で準優勝し、関東大会8強、夏もベスト4という実績を残した。