復帰後初アーチの日ハム大谷、場外弾にも浮かれず「これからの方が大事」
4月5日以来112日ぶりの一発に栗山監督「遅いよ! 早く打ってよ」
日本ハムの大谷翔平投手が26日のロッテ戦(帯広)で、左太もも裏の肉離れから復帰後初めてとなる本塁打を放った。チームは4-2で勝利し、球団の北海道移転後通算1000勝に花を添えた。
「3番・DH」で先発出場した大谷は、1点リードの8回無死からロッテ・唐川の初球スライダーを強振。打球は右翼席を越えて、あっという間に場外へ消えていった。昨年に続く帯広での柵越え。十分な飛距離を確信して大谷は、ゆっくりと一塁へ走り始めた。
復帰後38打席目で飛び出した特大の今季3号は、故障前の4月5日ロッテ戦以来112日ぶりのアーチだ。報道陣から感想を聞かれた栗山英樹監督は「遅いよ! 早く打ってよ。褒めてどうすんだ」と言いながらも笑顔。久しぶりに辛口トークが口を突き、故障前の師弟関係に戻ったかのようだ。
「まだキャンプの第1クールから第2クールに入ったところくらい。まだまだ全然。それはわかっているが、その中でも時間を短く折り合いをつけてと彼に託している。難しいけれど」と、指揮官は愛弟子への思いを明かした。
北海道移転して1000勝目。その節目の試合で復活弾を放った大谷にも浮かれる様子はなかった。「これからの方が大事」と表情を引き締め、バスに乗り込んだ。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)