侍ジャパンU-12代表のシンデレラボーイ、大会中に掴んだ“エースで4番”

チャイニーズ・タイペイ戦では5回に3ランを放った山口滉起【写真:Getty Images】
チャイニーズ・タイペイ戦では5回に3ランを放った山口滉起【写真:Getty Images】

最大の敵チャイニーズ・タイペイ戦で投打に活躍の山口滉起

 台湾・台南市で開催されている「第4回 WBSC U-12ワールドカップ」。悲願の世界一を目指す侍ジャパンU-12代表は、いま、この大会を戦っている。2日にはダブルヘッダーを戦い、2試合目では2大会連続で準優勝に輝いている開催国チャイニーズ・タイペイと対戦。激戦の末に大逆転勝利を飾った。

 オープニングラウンド・グループAで最大の敵と目されていたチャイニーズ・タイペイは、この試合まで4戦全勝。しかも4戦連続無失点と、その力の高さをいかんなく発揮していた。この強敵を沈める勝利の立役者となったのは、この日「4番・三塁で」起用された山口滉起(大阪東リトル)だった。

 4点ビハインドで迎えた5回。1死一、二塁の場面で打席に入ると、マウンドに上がったばかりの左腕チェン・ユーエンの外寄りのスライダーを捉えた。台南の夜空にアーチを描いた打球は右中間フェンスの向こう側へと消えていった。1点差へと詰め寄る3ラン。起死回生の一撃を放った。チームが逆転に成功した6回1死二、三塁でもリードを広げる右前適時打。2安打4打点。山口のバットが無ければ、この逆転劇は生まれなかった。

 さらに、山口は投げても、チームを救った。4回2死一、三塁でマウンドへ。初球にダブルスチールを決められ、1点を許したが、その後は120キロ超のストレートを軸に、強打のチャイニーズ・タイペイ打線をねじ伏せた。5回には2者連続三振を奪って3者凡退。逆転に成功した直後の最終回は力んで2つの四球を与え、1点を返されたが、リードを守り抜いた。

大会中に勝負強さを発揮、控えから掴んだエースで4番

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