ヤクルトに投入された「劇薬」 成瀬は燕投手陣に化学変化をもたらすか?
2年連続最下位の球団にFAで加入の左腕「やるからには優勝したい」
2年連続リーグ最下位のヤクルトは、「劇薬」を投入する決断を下した。その名は、成瀬善久。ロッテからフリーエージェント(FA)で加入した通算90勝の実績を持つ左腕である。
「やるからには優勝したい。そのためにも、今は結果を残すことしか考えていないです。求められているのは大きいのかなと感じています」
あまり闘志を表に出さない男が、並々ならぬ思いでプロ12年目のシーズンに臨んでいる。
昨季はリーグで唯一の防御率4点台に沈んだヤクルトの投手陣。その救世主として大きな期待を背負っている。2007年には16勝1敗、防御率1.82という驚異的な成績をマーク。最近2年は2ケタ勝利には届かなかったが、抜群の制球力は健在だ。
さらに、真中監督は「成瀬の加入で石川も刺激を受けているし、若手投手のお手本にもなる。投手陣を引っ張っていくぐらいのつもりで頑張ってほしい」と、単なる勝ち星の上積みだけではなく、相乗効果による投手陣の底上げにも期待。小川、石川と共に開幕投手候補にも挙げていた。それを受け、自身もロッテ時代から数えて6年連続となるオープニングピッチャーを目指すことを公言した。