花咲徳栄が延長死闘の関東対決制して決勝初進出、延長11回に高井が決勝打

広陵が10年ぶり決勝進出を果たした
広陵が10年ぶり決勝進出を果たした

中村は清原超えの2本塁打&7打点、塁打数「39」も大幅に大会記録更新

 第99回全国高等学校野球選手権大会は22日、大会第13日が行われ、準決勝第1試合は広陵(広島)が天理(奈良)に12-9で勝利。野村(広島)、小林(巨人)を擁して準優勝した2007年以来、10年ぶりの決勝進出を決めた。中村奨成捕手が2本塁打で今大会通算6本塁打として、32年前の1985年に清原和博(PL学園)がマークした1大会の最多本塁打記録を更新。中村はこの試合7打点で1大会の打点記録、さらに塁打数も大幅に更新と歴史的な一戦となった。

 甲子園を沸かせ続ける中村が初回にいきなり魅せた。1死二塁の好機で打席に立つと、天理先発・碓井の初球のシュートを完璧に捉える。バックスクリーンへと着弾する先制2ラン。今大会5本塁打として、1大会の通算最多本塁打記録に並んだ。

 一方、天理は3回に2死一、二塁の好機を作ると、神野がライトへ2点タイムリースリーベース。試合を振り出しに戻す。広陵は4回に山本のタイムリーツーベースで1点を勝ち越すも、その裏には天理の杉下が無死一、二塁で2点タイムリースリーベース。ついに逆転に成功した。

 しかし、中村が流れを変えた。3-4と1点を追う5回で迎えた第3打席。碓井から左中間へ完璧なソロ本塁打。値千金の同点弾で今大会通算6本塁打とし、清原の記録を32年ぶりに塗り替えた。中村の1試合2本塁打は1回戦の中京大中京(愛知)戦に続き、今大会2度目。2回戦の秀岳館(熊本)戦、3回戦の聖光学院(福島)戦と初戦から3試合連続本塁打を放っていた。

 その裏には守備でも魅せる。先発・山本が先頭から連打を許し、無死一、三塁の大ピンチを迎えた広陵は平本へと継投。続く城下はスクイズを試みるも、小フライになった。すると、中村が素早く反応し、前進してダイビングキャッチ。すぐに三塁に送球し、併殺に仕留めた。続く安原は空振り三振でこの回無失点。守備でも絶大な存在感を発揮した。

 広陵は6回、1死二、三塁の好機で中村が打席に入るも、ここは敬遠気味の四球。しかし、2死満塁として、平元がセンターへ2点タイムリー。勝ち越しに成功した。

 そして、7回には2死満塁で中村が打席へ。坂根の直球を捉えて左翼線へと運び、走者一掃の二塁打で9-4と大きくリードを広げた。中村はこの試合6打点で、今大会16打点。2008年に萩原圭悟(大阪桐蔭)が記録した15打点を超え、1大会の通算打点記録も更新した。

 天理はその裏、安原の2ランで3点差とするも、9回には広陵の丸山がソロ本塁打で突き放す。そして、中村が2死二塁でタイムリー。打点記録を「17」に延ばした。さらに、この試合で塁打数も「39」まで延ばし、09年の河合完治(中京大中京)の「28」を大きく更新した。

 広陵は佐藤のタイムリーでさらに1点を追加。乱打戦を制し、10年ぶりの決勝進出を決めた。

(Full-Count編集部)

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