不振にあえぐ清宮を変えた小枝監督の助言、高校通算110号を前に送った言葉
主将で主砲も打率1割台と不調、南アフリカ戦を前に指揮官に相談
開催中の「第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(カナダ・サンダーベイ)で熱戦を繰り広げている侍ジャパンU-18代表。5日に行われたオープニングラウンド第5戦では、南アフリカに12-0で7回コールド勝ちを収め、通算成績を4勝1敗とした。
この日の南アフリカ戦で、何よりもっとも明るい話題は、キャプテンで主砲の清宮幸太郎(早実)に飛び出した一発だろう。試合は一方的な展開だったが、その中でも価値のあるホームランだった。
「木のバットなので、今までにない感覚というか…何かが違いました。向こう(日本での直前合宿)で2本打った(ホームラン)のとは違います。気持ち良かったです」
大きな注目を浴びながら、ここまで打率は1割台と不調にあえぐ。言葉にこそ出さないが、超高校級の18歳は胸の内で苦悩に苦悩を重ねていたはずだ。第4戦を終えた前夜、小枝守監督に自らアドバイスを求めに行ったのも、そのためだろう。
小枝監督は言う。
「(清宮は)アドバイスを欲しがるんですよ。でも、日に日に良くはなってきているので、いいところだけしか言わないようにしています。どうしても前の肩が打とう打とうとして開いちゃいけないからって(逆に)入るようになっちゃっているから、(ヘッドコーチの)大藤先生から『入りすぎてるぞ』とも言われていて。だから『じゃあ開けばいいじゃないか』って言ったんです。最初に楽しておけば、と。そうしたら、逆に(肩が)開かなくなったんじゃないですかね」