急成長の燕・村上に残る課題とは OB飯田哲也氏は「猛省が必要」と厳しく指摘
ビッグイニングにつながる痛恨エラー、今季すでに6失策と課題の残る守備面
■中日 11-2 ヤクルト(19日・神宮)
今季驚異的な成長を遂げているのが、プロ3年目、20歳のヤクルト村上宗隆内野手だ。19日の中日戦では4打数無安打2三振に終わったものの、今季は同日現在、4番に定着して8本塁打を放ち、打率.328と43打点はタイトルを狙える位置につけている。しかし、ヤクルトOBで外野手としてゴールデングラブ賞7回受賞の飯田哲也氏は、村上に残された避けては通れない課題を指摘する。
昨年は36本塁打、96打点をマークし新人王に輝いた一方で、打率は両リーグを通じて規定打席到達者では最低の.231。三振はセ・リーグ新記録の184に上った。また、一塁、三塁を守って計15失策と守備での不安も露呈した。
ところが、今季は打撃の確実性が見違えるほどアップし、首位打者も狙えるほどに。飯田氏は「大成長です。ボール球を振らなくなったし、ミスショットの数も減った。昨年1シーズンにわたってキャリアを積み、プロの投手の球に対してタイミングを取れるようになったことが要因でしょう。自信を持って打席に立っている様子もうかがえます」とみている。
一方、守備の上達は思うに任せない。この日は2点ビハインドで迎えた2回の守備でやらかしてしまった。無死一塁で、郡司が放ったゴロが一塁手・村上の正面へ。誰もが「ゲッツーだ」と思った次の瞬間、捕球した村上は二塁へまさかの悪送球。バックアップした左翼手・濱田の三塁への悪送球も重なり、一塁走者の京田を一気に生還させてしまった。味方の先発・原の足を思い切り引っ張った格好だ。