ファンに好評、楽天の無料配布号外「イーグルス新聞」作成現場をリポート
楽天が本拠地で勝利すると配られる手作り号外
今季の途中から、楽天イーグルスが勝利するたびにKoboパーク宮城の球場外で、号外が配布されていることをご存じだろうか。この“楽天イーグルス新聞”は試合後約30分を目途に配布され、勝利の余韻が冷めやらぬ間に手にすることができるということもあり、ファンの間で好評を得ている。
9月16日の試合終了間際、Koboパーク宮城に隣接する球団事務所内の一角が慌ただしい雰囲気に包まれた。この日は2回に千葉ロッテに先制を許したものの、直後の攻撃で7点を奪って逆転。中盤に6点を加え、楽天が大量リードで最終回を迎えていた。よっぽどのことがない限り、最終回の7点差はセーフティーリードであり、試合終了30分後に配布を開始するためには、ある程度新聞が完成した形に仕上げておく必要があるためだ。
また、この日は最終回に千葉ロッテが反撃し、1点を加えたために、試合終了間際で修正が必要に。「ゲームのハイライトが試合後半にくる試合や、サヨナラ勝利時などは、対応できる時間が少なく、非常に苦労します」と、株式会社楽天野球団の事業本部本部長の大石幸潔氏は語る。
ここで、楽天イーグルス新聞の現場での作成の流れを説明しておこう。
○序盤から中盤にかけては試合の流れを球団事務所内のモニターで追いつつ、イメージを膨らませる
○7回前後に初案の文章を完成させ、タイトルなどの大枠を決めて初案文章で製作
○その後の試合展開を反映させ、8回に一度目の校正
○9回表に最終校正を終えて校了・印刷開始
これはリードして9回に突入した時の流れであり、サヨナラ勝利時などは対応方法が異なるという。これらは何人体制で行われているのかというと、文章作成1名+校閲2名、デザイン・製作1名、印刷担当4名(プリンタ2台)、これに輸送・配布担当の約10名が加わり、ファンの手に渡るという流れだ。