3人退場の乱闘劇は頭上通過の危険球? 秋山への報復投球でゴング鳴り両軍入り乱れ
秋山の頭部付近へ投じられた一球に、両軍ベンチが飛び出す乱闘騒ぎとなった
■レッズ 6-5 カブス(ダブルヘッダー第2試合・日本時間30日・シンシナティ)
レッズの秋山翔吾外野手は29日(日本時間30日)、本拠地でのカブスとのダブルヘッダーで2試合ともに「7番・中堅」で先発出場。ダルビッシュ有投手とメジャー初対戦となった第1試合は2打数1安打、第2試合は2打数無安打1四球だった。2試合目には秋山へ投じられた頭部付近へのボールに、両軍ベンチが飛び出す乱闘騒ぎに。レッズのデビッド・ベル監督ら3人が退場になる事態となった。
第1打席で二ゴロに倒れ、迎えた4回の第2打席。2ボール1ストライクからカブスの2番手アルゾレイが投じた4球目が秋山の頭部近くを通過するボール球になった。これにベル監督が激怒。ベンチを飛び出し審判への猛抗議に出た。
この1球の前には布石もあった。直前にカブスのリゾに対し、レッズの先発アントンが頭部付近を通過するボールを投じ、抗議に出たカブスのデビッド・ロス監督が退場処分に。両チームには警告が言い渡されていた。抗議に出たベル監督に対し、リゾが物言い。両軍がベンチから飛び出して入り乱れ、一触即発の事態に発展した。結局、ベル監督とジェシー・ウィンカー外野手、ジョーイ・ボット内野手の3人が退場処分となった。
退場騒ぎについて、ベル監督は「まず、明確にしたいことは、彼ら(カブス)がどう思おうと彼らの勝手だが、我々は絶対に、わざと誰かに当てるような投球はしない。特に頭に向かってはね。だから、それで終わると思っていた」とリゾへのボールが故意ではなかったと主張。「その後、ショウゴの頭の近くにボールが投げられたとき、怒鳴り声が聞こえたから、我々の選手が退場させられないよにとフィールドに出た」とベンチを飛び出した経緯を説明した。
その上で「審判たちが話したあと、説明しようとそこへ向かっているときに、リゾが僕に向かって怒鳴ってきた。その時点で選手たちが加わって、審判がみんなに退場を言い渡し始めた。選手たちはリゾが僕に怒鳴っているのを見て、反応してしまった。我々の選手が退場させられてしまったことは、とても残念に思っている」とあくまでリゾの怒声が乱闘の原因であると主張。アントンがリゾへボールを投じる前にカブスベンチに何かを口走ったとカブス選手が主張していることについては「そのことについてはまったく知らない」と語った。
一方、監督として初めて退場処分を受けたカブスのロス監督は、アントンの投球について「あれは、わざとだよ」「間違いない」と主張。両チームにとって、遺恨の残る一戦となってしまった。
(Full-Count編集部)