大谷翔平が怠らない父・徹さんの教え「全力疾走」 一塁到達4.04秒はメジャー1位
秋山翔吾も一塁への平均到達タイム4.14秒でメジャー8位タイ
エンゼルスの大谷翔平投手は3日(日本時間4日)、本拠地のパドレス戦で「5番・指名打者」で先発出場した。7回の第3打席で2試合ぶり安打となる一塁内野安打を放ち、3打数1安打1三振。打率.189となった。チームは2-0で完封勝ちして連敗を3で止めた。
足で安打を稼いだのは2点リードの7回先頭。2番手左腕・ストロームの低めカーブを引っ掛けたが、一塁へ全力疾走した。1度はアウト判定が下されたが、自軍ベンチへ「チャレンジ」をアピール。ビデオ判定でセーフに覆った。
大リーグ公式のデータサイト「ベースボール・サバント」によると、本塁から一塁ベースまでは平均タイムは4.04秒。レイズ・キアマイヤーや18年盗塁王のナショナルズ・ターナー、レッズの秋山翔吾らをも上回る。8月25日(同26日)に敵地で行われたアストロズとのダブルヘッダー第2試合では遊撃付近への平凡なゴロを内野安打(記録は三塁内野安打)としたことがあった。「一生懸命走ること」。少年時代に父・徹さんとの「野球ノート」を通じて叩き込まれた「全力疾走」をメジャーでも貫いている。
大谷のメジャー1年目の2018年の一塁への平均到達タイムは4.07秒(メジャー13位タイ)。開幕前から左膝痛に苦しんだ昨季は4.05秒(メジャー15位タイ)だった。スプリントスピード(フィート/秒)28.7はメジャー全体では23位タイ(指名打者部門トップ)で、18年は28.4、19年は28.2で昨季から数字を伸ばしている。昨年9月に左膝蓋骨手術を受けた今季は足の“調子”が万全かも伝わってくる。
7月は打率.148。8月は打率.203で、日米自己ワーストの21打席連続無安打を記録するなど今までにない不振に苦しんでいる。潜在能力の高さは誰も認めるところ。足で稼いだ一本からでも復活のきっかけをつかんで欲しいところだ。
◯今季の一塁平均到達タイム、トップ10
1位:大谷翔平(エンゼルス)4.04秒
2位:キアマイヤー(レイズ)4.05秒
3位:バクストン(ツインズ)4.06秒
4位:エンゲル(ホワイトソックス)4.07秒
5位:ガルシア(ホワイトソックス)4.08秒
6位:ターナー(ナショナルズ)4.11秒
7位:アンダーソン(ホワイトソックス)4.13秒
8位:ベリンジャー(ドジャース)4.14秒
8位:ポランコ(ツインズ)4.14秒
8位:秋山翔吾(レッズ)4.14秒
(小谷真弥 / Masaya Kotani)