広島、投打噛み合わず 緒方監督は6回の失点悔やむ「あれは返してはいけない」
アドバンテージ含めて2勝1敗、先発の野村は「本当に申し訳ない」
広島は19日、マツダスタジアムで行われたセ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第2戦のDeNA戦に2-6で敗れた。広島は勝てば日本シリーズ進出に王手となる一戦だったが、投打がかみ合わず、アドバンテージを含めた対戦成績は広島の2勝1敗となった。
先発の野村が5回4失点と試合を作れず、打線もつながらず決定打を欠いた。失点につながるミスも出るなど消化不良の内容に、緒方監督は「守りから攻撃のリズムを作ることができなかった」と残念そうだった。
野村の失点はいずれも2死満塁からの適時打によるものだった。3回の宮崎の2点タイムリーは追い込みながらもカウント2-2から痛打され、5回は代打の乙坂に初球をセンター前に打ち返された。緒方監督は「(宮崎の)先制打は厳しい球をうまく打たれたが、1点返した後の5回は初球の失投を打たれた。本人も悔しかったと思う」と踏ん張り切れなかった2度の失点を悔やんだ。野村は「(乙坂の一打は)勝負にいった球だった。本当に申し訳ない」と、消え入るような声で悔しさを欠き殺していた。
打線はDeNA先発の濱口から7回までに7安打を放ったが、タイムリーは4回の西川の1本のみで、再三の得点機を逃した。緒方監督は「チャンスの形は作れたし雰囲気もあったが、あと一本が出なかった」と悔やんだが、守りの面での影響も口に。「(相手の)3者凡退のイニングは2回ぐらいかな」と報道陣に確認し、「いいリズムにつながらない。2アウトからフォアボールを出して、ロペスの打球も、あれはホームに返してはいけない」と、6回の失点を反省材料とした。
前夜の雨天コールドゲームの勝利から、一気に王手とはならなかったが、緒方監督は「また、明日から頑張ります」と気持ちを切り替えていた。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)