【パ×Full-Count】今年も人気アニメとコラボ なぜ西武はアニメ界とタッグを組むのか

毎年話題呼ぶ西武のアニメ企画、今季も開幕シリーズで「ダイヤのA」とコラボ

 毎年、人気の高いアニメとコラボレーションイベントを行い、大きな話題となっている埼玉西武ライオンズ。今季も開幕シリーズで「ダイヤのA」とのコラボが決まっており、29日のオリックス・バファローズ戦でイベントが行われる予定だ。

 近年では、アニメコラボといえばライオンズ、と言えるほどその認知度が高まってきているが、なぜライオンズはこのような取り組みを行うようになったのだろうか。積極的な展開を行う理由を、埼玉西武ライオンズ・佐々木将之事業部長に聞いた。

「もともとの発端は、2008年まで遡ります。この時、西武ライオンズから埼玉西武ライオンズと球団の名前を変えて、経営改革に取り組みました」

 ライオンズは2007年、25年ぶりとなるBクラス転落の屈辱を味わった。そして観客動員数でも12球団最下位となり、球団内部は相当なショックを受けたという。同時に、親会社の不祥事や球界再編の流れも重なり、それら全てが強いカンフル剤となって、経営改革、球団再生の流れが生まれ、外部から積極的に人材も登用された。

 立て直しを図る戦略で球団が考えたことは“タテ”と“ヨコ”の軸を作ることだった。佐々木氏は「タテの戦略は、既存ファンのコミュニティをより強固なものとしていくこと。そしてヨコの軸は新しいファンとの接点を増やしていくことです」と語る。

 タテの軸についてはこれまでも様々なメディアで報じられてきた。ライオンズは1980年代後半から90年代にかけて築いた黄金時代に、西武沿線と地域にパ・リーグの中では最も大きいと言われるファンコミュニティを作り上げた。また、西鉄時代も含めて歴史やOBに恵まれている側面もあり、その経営資源を最大限に生かしていこうということが、主な内容だ。ライオンズ・クラシックに代表される歴史を振り返るイベントなど、ファンクラブ会員を中心としたファン層の呼び起こしが奏功し、4年間で単体黒字を出すまでに経営は回復した。

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