オリ山本由伸に圧倒された鷹打線…工藤監督が相手エースに感じた“変化”とは
山本が不調だった夏場との変化に「躍動感が違いました」
■オリックス 1-0 ソフトバンク(22日・PayPayドーム)
ソフトバンクは22日、本拠地PayPayドームでオリックスと対戦し、0-1で惜敗した。千賀滉大と山本由伸の両先発が投手戦を展開。千賀は吉田正尚にソロ1本を浴び、ソフトバンク打線は山本を打ち崩せずに1点も奪えなかった。
千賀は8回まで121球を投げて5安打1失点と力投。だが、打線が援護できなかった。初回に1死一、二塁のチャンスを作ったが、柳田、デスパイネが凡退。3回1死一、三塁では中村晃が二ゴロ併殺打に倒れて得点を奪えず。山本が降板した8回には1死三塁の絶好機を作ったが、代打・川島の痛烈なライナーが一塁の正面に。ギャンブルスタートのサインが出ていたために飛び出した三塁代走の牧原が戻れずに最悪の併殺となった。
山本の前に7回まで散発のわずか3安打に終わったソフトバンク打線。工藤公康監督はこの日の相手右腕の出来に「前回の登板くらいから良くなってきていた。いい感じで来るんだろうなと思っていた」と戦前から警戒を強めていたと言う。その中で「フォークというよりもカーブをうまく使われた。真っ直ぐの走りも良かった」と脱帽した。
今季の山本は開幕後しばらくし、7月中旬から8月中旬にかけて調子を落としていた。ソフトバンク戦でも8月11日の対戦で5回までに5点を奪ってKOしていた。だが、今季3度目の対戦となった9月1日は7回2安打無失点。そして、前回登板の9月15日の楽天戦では8回3安打1失点と好投するなど、復調気配を漂わせていた。
不調だった時期と、この日の山本の“変貌ぶり”を工藤監督は「躍動感が違いましたね。力で押すタイプの投手は躍動感があるときはタイミングが合っているとき。前回もウチは点が取れていなくて、今日こそはと思ったんですけどね……」と、その山本から溢れ出る躍動感に、これまでとの違いを見出していた。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)