田中将大のヤンキース残留決断で米識者討論「驚いた」「いや、驚かない」
162勝左腕ライター氏は決断に納得「浮き沈みが激しかった」
ヤンキースの田中将大投手は3日(日本時間4日)に契約を破棄してフリーエージェント(FA)になれる「オプトアウト」の権利を行使せず、ヤンキースに残留することを発表した。ヤンキースとは3年6700万ドル(約76億3000万円)の契約を残しており、来季からもまたピンストライプのユニフォームで世界一を目指す。
今季開幕前から右腕が持つ「オプトアウト」権の行使に注目が集まっていたが、開幕戦でまさかの乱調スタート。調子の浮き沈みが激しいシーズンを送り、30試合の登板で13勝12敗、防御率4.74と不本意な成績に終わった。だが、6月下旬から徐々にフォームの修正が結果に現れ、ポストシーズンでは3試合に先発し、2勝1敗、防御率0.90という快投を披露。シーズン中は地に落ちた評価と信頼は瞬く間に回復した。これを受けて、日本人右腕がオプトアウト権を行使してFAになり、より大きな契約を求めるのではないかという意見も聞かれたが、田中はヤンキースに残ることを決めた。
この決断を受け、MLBネットワークでは162勝左腕アル・ライター氏、ニューヨーク・ポスト紙の辛口記者ジョエル・シャーマン氏、MLB.comに寄稿するダニー・ノブラー氏が、独自の見解を討論。世界一を2度経験したライター氏は、田中が残留を決意したことについて「全く驚かない」と話した。理由は2つある。1つは「今季のパフォーマンスが浮き沈みが激しかったこと」、2つ目には靱帯が部分的に損傷していると言われる「右肘の状態が今後どうなるか不確定な部分と29歳という年齢」を挙げた。