チームスローガンも大きな“戦力” 日本一ホークス、「1ダホー!」の力

「1(ワン)ダホー!」のポーズをとる工藤監督と選手たち【写真:藤浦一都】
「1(ワン)ダホー!」のポーズをとる工藤監督と選手たち【写真:藤浦一都】

工藤監督もスローガンを強調「心1つに、チーム1つに、九州を1つに」

 ソフトバンクの日本一で幕を閉じた2017年のプロ野球。シーズン94勝という抜群の成績を挙げ、ポストシーズンでも楽天とDeNAを跳ね除けた原動力は、今年のチームスローガン「1ダホー!」に秘められているのかもしれない。

 日本シリーズ第6戦の劇的なサヨナラ勝ちで2年ぶりの日本一を勝ち取ったソフトバンク。工藤公康監督は、優勝監督インタビューの最後に次のような言葉でファンに呼びかけた。

「スローガンにあげた『1(ワン)ダホー!』、心1つに、チーム1つに、九州を1つに、日本一を奪還しようと、その思いでやってきました。みなさんも同じ気持ちだったと思います」

 表彰式を終え、深紅のペナントとともにグラウンドを一周した後は、監督と選手がマウンドを取り囲み、ファンとともに声高に「1ダホー!」をコールしてセレモニーを終えた。

 ソフトバンクの今年のスローガン「1ダホー!」は、ワンダフルとホークスを合体させた造語で「ファンと選手が『1致団結』して、『1丸』となって『1生懸命』に、みんながワクワク・ドキドキするような、ワンダフルなホークスでありますように」という思いが込められている。数ある候補の中から、工藤監督自らが熟考したうえで選んだスローガンだ。

 今シーズンのソフトバンクは、このスローガンに込められた思いをそのまま体現してきたように思える。シーズン序盤から和田毅、武田翔太が離脱しても、東浜巨や千賀滉大、石川柊太という若い力がローテの穴を埋めた。内川聖一が抜ければ、デスパイネや柳田悠岐が4番に座って打ちまくった。最終戦まで柳田が不在となったクライマックスシリーズでは内川がお返しとばかりにチームを救った。ブルペン陣の登板過多にサファテが「先発は何かを感じてほしい」と苦言を呈したこともあったが、そこから投手陣はさらに“『1丸』となって『1生懸命』に”投げ続けた。

ファンとの一体感を生んだ「1ダホー!」の高い浸透度

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